empublicメルマガ「この春のふりかえりも大切に」~根津の街から(2020年5月29日)
◆empublicメールマガジン「根津の街から」 -◆
(2020年5月29日発行)
東京でも非常事態宣言が解除されましたが、まだ予断を許さない状況が続いています。
また、現状もこれからも難しい状況に置かれる人も、少なからずいらっしゃると思います。
社会が少しずつ動き始め、ウィズコロナ、アフターコロナという言葉で先を見る動きも増えてきました。
ただ、回復を急ぐことも大切ですが、この春に感じた壁、気づいた課題を、今、整理することも大切ではないか、
そんなことをコラムに書いてみました。
ー<INDEX>ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◆1◆【コラム】2020年春をふりかえり、気づきを記録し、レガシーに(広石)
[対話 6/10] イマドキの地域のつながりって?
◆2◆ 書籍「専門家主導から住民主体へ」 ご好評いただいています!
◆3◆ [対話 5/31]育休後の10年の変化& 2020年に考える”子育てしながら働く”とは?
◆4◆ [講座 6/5] オンライン対話の設計とファシリテーション
◆5◆ 編集後記
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◆1◆【コラム】2020年春をふりかえり、気づきを記録し、レガシーに(広石)
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この春、誰もが多かれ少なかれ、自分の仕事や暮らしについて考えさせられることがあったと思います。
・テレワークやオンライン授業など、オンラインに向き合った
・学校の休みで子育てと仕事、家事について日頃以上に考えた
・事業・仕事の中止によって予定が崩れ、収益の確保の仕方が問われた
・地域での活動がなくなり、つながりの大切さや難しさを感じた
・スポーツやライブがなくなり、改めてスポーツや音楽、演劇の意味を考えた
その中で、潜在的にあった課題に気付いたり、新しい可能性を見出した方も多いと思います。
私自身は「災害時には日常で見えづらい弱者や課題、日頃のつながりが浮かび上がる」という言葉を改めて考えていました。
この2週間、様々な方とオンラインで話した中で、
多くの方が「つながっていた人とは継続してつながれているが、新しい人や関係の薄い人とが難しい」と口にしていました。
そして、初参加の方は「誘われるから参加した。誘われないと孤立してしまいそう」とも。
私がこの春に印象に残ったことの一つが、千代田区の子育て応援ネットワーク「ちよママ」の迅速な動きでした。
https://www.chiyomama.com/
学校休業になったらオンライン学習情報をすぐに出す、他団体と組んだテイクアウト情報や役立ち情報の発信、
親子で楽しめるオンライン・イベントがどんどん企画され、実施されていく。
この動きは、日頃からの交流ネットワークがあり、参加者の顔が見えていたからこその動きだと思います。
以前から代表の勝連さんとは、千代田区でのコミュニティづくりに関して
「情報も選択肢も多い都心では、その時の自分のニーズにぴったり合うものしか選ばれない」と話していました。
そして、勝連さんは、みなさんのしたいこと、求めていること、地域にあることへのアンテナを立てていました。
それが、今回の必要なことをつかんだ迅速な動きになっているのだと実感しました。
ちよママに限らず、この2カ月の様々な活動は、日頃のつながりがあってこそだな、と何度も感じました。
つながりに限らず、この春、予期せぬ形で、しかも突然に壁にぶつかったことによって、
日常で気にはなっていたが後回しにしていたことが浮かび合ったのなら、それは大切なギフトなのだと思います。
ただ、体験したことや考えたことは、日常が戻ると消えて行きやすいものです。
日々どんどん新しいことが起きると、「あの時、あんなに考えたのに、何だったっけ?」ともなりがちですよね。
ですから、ワークショップでは「ふりかえり」が大切とされています。
「ふりかえり」によって、感じたことを言葉にすることで、自分で自分の体験の意味づけができ、考えの定着につながります。
そして、気づきの定着、意味づけすることで、経験からの学びが深まります。
そこから自分が何を大切にし、どうありたいのか、自己認識を深め、次の一歩への力にもなるのです。
私たちは対話で、ふりかえりを最後にするだけでなく、「中間ふりかえり」も大切にしています。
対話の前半をふりかえり、そこで得た視点や後半に考えたいことを言葉にすることで、
後半の対話に積極的に臨めるようになるのです。
第一波が落ち着き始めながらも本格的な再開の前となる今は「中間ふりかえり」の時のように思います。
この春に何が起きたのか、浮かび上がった関係性、構造的な課題は何か、日常で見落としていたことへの気づきは?
そのようなことを、グループで少し時間にとって言葉にしてみませんか?
そして見えてきた意味を記録し、次への蓄積とすることで、よりレジリエントな組織や社会づくりにつなげていただければと思います。
そのような時にも「問いかけカード」を使っていただけると考えています。 https://empublic.jp/teamt2oikake
対話を通して、この春の意味を自分達の次への力にすることによって、
オリンピックは延期になりましたが、この春の経験を、私たちの2020年のレガシーにしたいですね。
● ちよママ勝連さんを始め、「地域のつながり」に向き合っている人と、
○ この春のことを対話で言葉にしてみませんか?
[6/10] イマドキの地域のつながりって?~ 2020年春に経験したこと、考えたことをシェアしよう
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2020年、私たちはCOVID-19の拡大の中、働き方も暮らし方も見直すことに迫られました。
そんな中、「地域」や「つながり」について、あなたはどんなことを感じましたか?
この時点で一度ふりかえり、これからに活かすヒントを見つけませんか?
イベントでは、4人の方からこの春の経験と考えたことを話していただき、そこから対話を進めていきます。
多様な視点を知ることで、気づきがたくさん生まれるでしょう。ぜひ一緒に話しましょう。
・勝連万智さん(ちよママ):千代田区のママをオンラインでサポート
・古市太郎さん(文京学院大助教) 贈与・共助の社会哲学者であり、地域活動の実践者
・藤沼康樹さん(家庭医) 地域に根付き、包括的に人を診る、家庭医のリーダー的存在
・森山奈美さん(株式会社御祓川) この春、石川県七尾市で地域内外をつなぐオンライン交流を展開
日時 6月10日(水)20:00~22:00 @オンライン
参加費 1,800円
参加申込 > https://peatix.com/event/1488989/
◆2◆ 書籍「専門家主導から住民主体へ」 ご好評いただいています!
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専門家の指示・危機感だけでは、住民は動いてくれない
住民の主体的活動が始まる・広がるために必要な場とは?
エンパブリックの実践経験からの学びをまとめた書籍が5/20に発売になりました。
「住民主体」の大切さはわかっても、実行には大きな壁があります。
専門家や行政が指示を出し、危機感をあおるのでも、住民に丸投げしても良い行動は広がらない。
住民が“主体的に”問題解決に取り組むには、どのような場づくりが必要なのでしょうか?
東京都下の地域包括ケアシステムの地域づくりなど、私たちの取組み経験から学んだことを基に実践的に解説しています。
発売記念オンラインワークショップでは、地域包括ケアに関わる方だけでなく、
防災、地域スポーツ、地域医療、地縁組織に関わる方も参加いただきました。
専門家と生活の視点のズレ、共同意思決定、ステップアップのプロセスなどがヒントになるとご好評をいただきました。
おかげさまで発売から1週間で200冊を出荷させていただいています。
ただ、このテーマは、私たちもまだ模索中です。
お読みいただいき、意見交換をさせていただければと思っています。
書籍「専門家主導から住民主体へ~場づくりの実践から学ぶ「地域包括ケア×地域づくり」
著者:広石拓司 発行:株式会社エンパブリック
価格:1,980円(税込) ISBN 978-4-9906695-1-5
○書籍特設サイト(内容紹介・販売) https://empublic.jp/communityin
〇amazonでも購入できます
https://www.amazon.co.jp/dp/4990669517/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_.2c0Eb1DN7FPF
○【特別公開】書籍導入部を無料で公開 https://empublic.jp/10678
◆3◆[対話] 育休後の10年の変化& 2020年に考える”子育てしながら働く”とは?
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育休後コンサルタントの山口理栄さんは2010年に、子育てしながら働く女性の支援の活動を始めました。
その時に、直面したのは、育休後の働き方に悩んでいる女性社員の多さと企業の関心の低さだったそうです。
その活動は、2012年ごろから育休後の職場復帰セミナーを行う企業が出始め、
その2年後には育児中の部下を持つ管理職向けの「イクボス」研修が始まりました。
今では男性の育休も広がり始めています。
山口さんの活動をふりかえり、子育てしながら働く環境の10年の変化をふりかえります。
また、この春、休校や休園で働き方を見直せざるを得なくなったビジネスパーソンからも経験談をシェアします。
これからの”子育てしながら働く”を自分らしく充実したものにするにはどうすればよいか一緒に考えませんか。
日時 5月31日(日)13:30~15:30 @オンライン
参加費 2,000円
参加申込 > https://peatix.com/event/1485426/view
◆4◆ [講座 6/5] オンライン対話の設計とファシリテーション
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オンラインで話して改めてファシリテーションの大切さを感じた方のために、
問いかけカードの背景にある場づくりの考え方をお伝えし、オンライン対話を充実する方法を共に考えるワークショップを開催します。
第1回の参加者の方から「オンライン対話ならではの可能性があることに気付いた」
「問いかけカードの構造を理解することで、対話の問いかけ方、組み立て方のイメージがわいた」
などの声をいただいています。
日時:6月5日(金) 20:15~22:00
参加費 2,000円
申込;https://peatix.com/event/1489141/
◆5◆編集後記
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次女の大学の課題で、アフターコロナの生活様式と購買行動について考えるレポートがでて、色々とヒアリングされました。そういう問いかけがあると、自分自身は、今後どんな生活になるのか・望むのかと考えるきっかけになります。
これまでも、どこでも仕事ができる環境にありましたが、やはり、自分の中で「仕事をするにはオフィスに出社する」という無意識の前提があったなと今回のコロナで気づきました。
「在宅勤務なんか」と言っていた家人も、なし崩し的に在宅勤務となりましたが、自宅で会議をし取引先と打ち合わせし、職場のオンライン飲みも(意外と?!)楽しそうに参加。至るところで、同じようなことが起きているとすると、働き方の柔軟さが進むのかなと期待します。(矢部)
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株式会社エンパブリック メルマガ「根津の街から」
(第198号 2020年5月29日配信)
発行責任者=広石 拓司
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