オンライン対話によるチーム運営でもご利用ください
変化し、不確かな状況で、
「今の状況を分かち合う」
「チームのこれからを考える」
問いかけカード
new 使い方ガイド動画をアップしました
現状についてメンバーがどう感じているか、できていること・いないこと、今後に向けての考えを話し合うための問いのセットです。
(「今の状況をシェアしよう」はライトバージョンです)
改めてチームで大切にしたいこと、実現したいこと、助け合えることは何か、それぞれが言葉にして分かち合うための問いのセットです。
困難な時こそ、業務や日常を少し離れ、時間を取って、現状やチームについて話し合い、 改めてつながりを確認する時間をとってみませんか?
ただ、現状やチームについて話し合う時間を確保しようと思っても、どう話すといいか、迷ってしまうかもしれません。
そこで、対話を効果的に進めるツールとして、「問いかけカード」を開発し、公開しました。
問いかけカードは、テーマに応じた対話を進めるための10個程度の問いをセットにしたものです。今回、COVID-19において変化の中にいるみなさまに役立てていただければと考えて開発した。
このページからダウンロードし、ご利用いただけます。
1枚に1つの「問い」がありますので、印刷して提示したり、オンラインの画面共有で提示して利用できます。
カードで出された問いについて、メンバーが自分の考えを話し、それをお互いに丁寧に聴いていきます。順に出されるクイズに、メンバーで答えていくような形で進めることができ、楽しさもあります。
活用方法、ダウンロードにあってをご確認いただければ、無料でダウンロードができます。
ぜひご活用ください!
2020年4月9日公開
2020年4月14日 「友人や地域で、もう少し短い時間で話せるものがあれば」という声をいただいたことから、「今の状況を分かち合う問いかけカード」のショート版「今の状況をシェアしよう」を追加しました。
利用方法
「問いかけカード」には、PDFでテーマに沿った「問い」のセットが入っています。その問いを、メンバーの順に一つずつ提示していくことで、メンバーがその問いについての自分の考えを話していきます。
- リアルの場で行う際は、印刷またはPC表示で提示します。
- オンライン・ミーティングでは、画面共有で「問い」を提示します。
PDFは「フルスクリーンモード」など全画面表示で行うのがお勧めです。
進めるにあたって
- 1人、ファシリテーターを役決めましょう。
- ファシリテーター役は、問いを提示し、参加者に声をかけて話してもらいます。一つの問いで時間を使い過ぎないように時間配分を考えて進めます。
- 基本的に、問いは参加者に事前配布せず、運営側が持っていて、その場で見せていくのがお勧めです。クイズのように、出された問いに対して、各参加者に回答してもらうといいでしょう。それによって、その場で出たものを一緒に考えることで、一体感を生み出す意味もあります。
- 問いの順番にも意味があります。下記のように様々な活用はできますが、複数の問いを扱う時は、そのままの順番で使っていただければと思います。
実施方法
- 1回の参加者数は、全体で6人程度が望ましいでしょう。
もし人数が多い場合、時間を確保するか、問いの数を絞るといいでしょう。 - 時間は90分を想定しています。
1問あたりの時間を短くすることで60分でも可能です。
(「今の状況をシェアしよう」は4人で40分程度の対話を想定しています) - 最初に、対話の趣旨を説明します。
例)「今回、色々な状況が変化する中で、現状についてお互いに知り合い、チームとしてできることを確認したい」 - そして、進め方と流れを説明しましょう。
例)「これから問いを出していきますので、それについて、その場で思ったことを一言で言葉にしてください。それを一周回した上で、お互いの発言に対する感想や質問を行います。」 - 1問で時間を取り過ぎないようにするのがお勧めです。1問あたりが短くても、問いのセットの全体を通して、立体的に把握できるように工夫しています。
- 最後の「ふりかえり」の時間を確保してください。もし途中で時間が足りないようで質問を飛ばすとしても、「ふりかえり」は必ず行うようにしましょう。
バリエーション
- 変化の状況では、色々な思いが溜まっていて、話し出すと長くなることもあります。例えば、問いのセットを分けて、2回、3回で行う(各回でふりかえりは入れてください)。もしくは、定例ミーティングの度に1、2問ずつ出すという方法もあります。
- 本カードの内容に、各組織やチームでの追加項目を足しての活用も歓迎です。ただし、本ファイルは編集保護をしていることをご了承ください。
ダウンロードにあたって
- 無料でご利用いただけます。
- 社内で、グループで、お使いください。
- 著作権はエンパブリックが所有しています。
全内容の複製での利用、再配布、ファイルへの直リンクも禁止しています。
紹介いただく際は、本ページのURLの共有をお願いします。 - PDFは編集保護をしています。
- ダウンロードいただいた時点で、本ページの「活用方法」「ダウンロードにあたって」の内容を確認いただいたものとします。
New! 「今の状況を分かち合う問いかけカード」を、友人や地域で話しやすいようにショートバージョンにしたものです。
問いかけカードを使った対話の進め方、ファシリを解説するワークショップ
New! 問いかけカードの使い方ガイド
New! 問いかけカードを使った対話のイメージ(ダイジェスト)
ご利用いただいた感想、修正すべき点などのフィードバックをお聞かせください。
ページ上部のお問合せ、もしくはメール(info @ empublic . jp)でご連絡ください。
開発の趣旨
(メルマガより)
多くの方が困難な状況に置かれる中、私たちには何ができるのだろうか?と考えていました。
そんな時、アメリカの人材開発の最大ネットワークATDのサイトに
「Leading in Uncertain Times: 3 Things to Do Right Now」という記事が掲載されました。
「不確かな状況でのリーダーの役割、今直ぐすべき3つのこと」と訳せますが、読んでいて、この内容は日本の様々な状況に置かれている方たちにヒントになると思いました。
そこから、不確かな困難さの中、人と人の距離が離れがちな時のための「対話」が必要だと考えました。
そこで、変化し、不確かな状況のチーム運営を考える対話のための「問いかけカード」を開発しました。
エンパブリックのサイトから、みなさま無料でご利用いただけます。オンラインの対話にも適しています。
弊社の中で試行したところ、「気分が楽になった」という声もありました。
ぜひ、ご活用いただき、今の時間をふりかえる対話を行っていただければと考えています。
今回は、突然の出来事から行動変容が求められ、かつ先が見えない状況が続いています。そのような時こそ「つながっている感覚」が、とても大切になると思います。
ぜひ協力し、離れていても助け合うことで、この困難を乗り超えていきましょう!
コラム:不確かな状況でのチーム運営(広石)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今、Social Distancingとも呼ばれるように、人と人の距離を空ける必要に迫られています。
物理的な距離が離れることに加え、今までと同じ暮らしや働き方ができないことで、不安にもなります。
リモートワークについての研究では「距離には3種類ある」と言われています。物理(場所と時間)、運用(人数、スキル)、アフィニティ(親和性;価値、信頼、相互依存)です。そして、距離や時差の離れた状況で働くには、アフィニティ距離(affinity distance)を埋めることが大切だと言われています。
一緒に仕事をしている感覚は、職場でもオンラインでも大切なのです。
アメリカでは、日本以上に厳しい制限、ロックダウンの状況にあり、リモートワークをせざるを得ません。アメリカだからと言って全ての組織がリモートに慣れている訳ではなく、状況の変化に戸惑う人も少なくありません。
そんな状況に対して、ATDに2020年4月1日に出された記事が、
Leading in Uncertain Times: 3 Things to Do Right Now (著者 Annemarie Spadafore)です。
https://www.td.org/insights/leading-in-uncertain-times-3-things-to-do-right-now
ぜひ原文で詳細をご確認いただきたいのですが、「不確かな状況でのリーダーが今直ぐすべき3つのこと」の概要は下記のような内容です。
ーーーー
□ 早期に、頻繁なコミュニケーションを(Communicate Early and Often)
危機的な状況では、人は落ち込み、沈黙してしまいがちです。情報がないことで不安にもかられます。
リーダーは確かなことを伝えなければと考えがちですが、確かなことを待ってコミュニケーションを止めてはチームは停滞します。
知っていること・決まっていること、知らないこと・決まっていないこと、今わかる見通しを正直に話すことで、信頼を高め、チームの士気を高めるでしょう。
□ チームを脅かす距離の克服を(Overcome Team-Threatening Distances)
アフィニティ距離に焦点を当てることで、他の距離の問題も克服しやすくなります。
チームの存在意義・目的を確認し、チーム・アイデンティティを共有することで、ストレス下でも衝突や誤解を防げます。
アイデンティティを共有できるチームのメンバーで、お互いに頼り合えるような関係を促すことも大切です。
ビデオ会議で関係を補いながら、期待を言葉にし、これまでと違うタイプのコミュニケーションの規範をつくりましょう。
□ 改めてチームを作り直す(Prepare for Intentional Re-Entry)
もう以前のやり方ではうまくいかないと考え、チームを改めて立ち上げる(Re-Entry)と考えましょう。
何が機能し、何がしないのか、協働を続けるのに何が必要か、この経験が長期的にどんな影響をもたらすか、オープンに対話しましょう。
チームについて話し合うための時間を確保し、対話することで、環境変化に関わらず、つながり、意欲あるチームをつくれるでしょう。
ーーーー
これらの内容は、変化に直面し、先が見えない様々な状況のチームや活動で応用可能です。
現状で、見通しが立たないこと、答がないことは多くの人が気付いています。
そのような状況で「どうなるんだろう。大丈夫か」という不安が先立つと衝突やとすれ違いがおきます。
無理に正解を伝えることではなく、不安を不安として言葉にでき、しっかり聴いてくれる存在です。
困難な時こそ、業務や日常を少し離れ、時間を取って、現状やチームについて話し合う時間を確保してみませんか?
ぞれぞれの視点からの現状の共有、以前からの変化、どうしたいかなどを言葉にし、聴きあうことで、「もう平時ではない」と自分で納得できると、次の動き方も見えてくるでしょう。
その対話を効果的に進めるツールとして、問いかけカードを作りましたので、ご活用ください。
どんな時も、できることはあります。
ともに頑張りましょう!