2025年のリーダーのための新常識 第7回 「ソーシャルキャピタル 」 自分に問いかけてみてください。関係性の質が中長期投資を呼び込む
自分に問いかけてみてください。
自分に問いかけてみてください。
広石 拓司
株式会社エンパブリック代表
鶴岡ナリワイプロジェクトを代表の井東敬子さんが始める時、「鶴岡は自ら動く人はいない」「主婦だからパートしかない」といった声を多く聞いたという。しかし、この2年間で、30人のナリワイ起業家が動き始め、仕事づくりに関する公開講座には年間のべ450人が参加している。事務局も「鶴岡で、こんなに人が来るんだ」と思ったという。
私たちは、地域を見る時、地域性と称して一括りに扱ってしまいがちだ。「この街の住民はまちづくりに熱心な人がいない」と言ったように。しかし、イノベーションの理路では、新しいことに最初に取り組もうとするイノベーター層は全体の2%程度しかいないという。つまり、地域で新しいことを始めようとすると、数十人に一人いる「動き出せる人」を見つけ出すことが大切になる。地域住民を一括りにしていると、可能性の芽となる存在を見落としてしまいがちだ。
一方で、「動き出せる人」は最初から動いている訳ではない。数十人に一人の状況では、同質性が高い地域コミュニティでは、一人だけ違う動きを始めることはリスクが大きい。だから実際に動かないし、口にもしない。口にしても「実現できるの?」と言われたりして、手を引っ込めてしまう。そのように思いがあっても口にしないと、もしかしたら身近に似たことを考えている人がいても存在に気づかない。こうして、思いのある人は孤立していく。
これからの地域づくりに必要なのは、動き出そうという思いのある人が集まる「場」だ。あるべき姿をただ議論するだけ、困り事の要望をいうだけではなく、実際に動ける人が集まり、相互に刺激し、助け合うことで、お互いの背中を押し合える。そんな場が求められている。
鶴岡ナリワイプロジェクトは、主婦の中に「自分の得意なことを活かしたい」という思いを持ち、動き出せる人が集まれる「場」を提供した。地域で動き始めているプロジェクトに参画するという形をとることで、自分だけが浮いた存在とならずに動き出せる環境を整え、その中で、お互いの動きに刺激を受ける場を整えた。そうやって動き出してみると、色々なことに出会ったり、失敗したりする。それを定期的に集まって、ふりかえりを重ねていくことで、一人の時には見えていなかった考え方や地域の資源、顧客のニーズへの理解が深まり、地域の中に自分の活躍できるチャンスを見つけ出すことができる。その結果が、2年間という短い時間で、しかも地域の中でほとんどコストをかけずに、継続的に自分を活かしながら動いていける30人となった。
こうして動き始めたナリワイプロジェクトの参加者たちは「つながりができてよかった」「自分の中にある原石が見つかった」「人生に希望がもてた」と語っている。お金のことも大切だが、それ以上に、地域社会の中での新しい自分の存在意義への手応えを得た人が多い。これは、地域での仕事づくりの持つ社会性を伝えてくれている。
これまでの地域での起業や仕事づくりの議論は「事業規模は?」「いくら稼いだのかのか?」という経済的な議論に陥りがちだった。そして地域活性化も、特産品が売れるなど、経済の数字が活性化の指標になりがちだった。しかし、それは行政や事業者の視点であり、地域に暮らす人にとって大切なのは、「この街で暮らすのが楽しく、生きていくことに希望がある」ではないだろうか。例え、お金があっても、生きる希望がない街から人は去っていき、希望がなく、諦めている人たちだけが残る街に未来はないだろう。逆に、暮らしの充実と希望のある街には人が集まる。ナリワイプロジェクトにはUIターン者も多数集まった。都市暮らしを経験していた人たちは「鶴岡に戻ると居場所がないかと思っていたが、ここがあって良かった」と語っている。経済性だけでなく、話の合う人の存在や自己実現のできる機会がUIターン者には不可欠だ。
もちろん、希望にはお金も必要だ。しかし、金額の多寡以上に、自分の得意が活かされ、自分の問題意識から誰かに役立つことで得られる「自分自身への手応え」こそが、これからの地域社会には大切だ。「自分自身が動けば、何かが生まれ、お金を得られる」という手応えをごく一部のリーダー層だけでなく、多くの人に広げていくプロセスに価値がある。「大して稼げないなら意味はない」と言っていると、手応えを感じる人は増えない。手応えを感じ、動き始める人が増え、動く人に共感する人が増えてこそ、地域に新しい市場が生まれ、それが個々の人の売上高を伸ばすことにもなる。このようなプロセスを踏まず、ただ外部から工場を誘致しても、持続可能な地域にはならないことは既に証明されている。小さく動き始める人がつながり、自分の価値を見出し、地域で希望を持てる人を増やしていくプロセスは手間暇がかかるが、このプロセスなくして地域社会の未来はないだろう。
地域への影響力という点で、まだ鶴岡ナリワイプロジェクトは道半ばと言える。先にあげたイノベーションの理論では、イノベーター層を見て自分も動き出すのはアーリーアダプター層と呼ばれ、それは約13%を占める。イノベーター層とアーリーアダプター層を併せた約15%のあたりにキャズム(大きな溝)があり、それを超えるとメジャー層が動き出し、変化は加速する。今、プロジェクトは、動き始めたイノベーター層、公開講座に参加するアーリーアダプター層に広がってきているが、キャズムを超えるかどうかが、今後の流れを決めるだろう。ただし、ナリワイには希望がある。従来のまちづくりに熱心な層は閉じたコミュニティとなりがちだが、ナリワイは仕事であるがゆえに、顧客=メジャー層に働きかけ続けていくからだ。ナリワイを始めた人を見て、「私にもしてみたい」「できるかも」と思う人が現れ、その人が動き始めることができれば、この取り組みは、地域の、特に女性たちの生き方を大きく変えていくだろう。
そのためには、ナリワイを始めた人が相互刺激しあい、成長していく意欲を持ち続けていける場と、新しい人が始めたいと思った時に動き始める機会にアクセスできる環境が必要だ。この場や機会を継続していけるような仕組みを整え、担い手を増やすことは、残された課題だ。
鶴岡ナリワイプロジェクトが証明したのは、地域には能力やスキルのある人はいるが、手をあげるチャンスと支えあえる仲間に出会えていないがゆえに、その力は潜在化しているということだろう。主婦、高齢者、会社員と一括りにせず、一人ひとりの可能性に寄り添う人がいることで、自分の得意やしたいことを口にする人は増える。その人たちが自ら動いてみて失敗や苦労したことをふりかえって学びにし、お互いの動きから刺激を受け、応援しあえる仲間がいると実感できる「場」があることで、人は可能性を発揮できる。
小さな活動の示す可能性を、どう展開していけるのか。それが地域の実力となっていくのだ。
鶴岡ナリワイプロジェクト http://tsuruoka-nariwai.com/
もう年度末になりましたね。 東京の桜も咲き始めているようです。
根津スタジオでは、春からのゼミの参加者を募集中です!
「問いかけ力を磨こう」に加えて、「育休・復職を考える場づくり」「サステナビリティ&ビジネス」という新しいプラグラムも始まります。
次の新しいステージに向かうために、視点を変え、視野を広げるのにご活用ください!
1.コラム「つながりは謙虚な問いかけから 」(広石)
2.新年度、新しい学びを!
■ ゼミ「問いかけ力を磨こう~ 本質を探り、変化を生む場をつくるために」
全6回 4/20~ 木曜夜コース・スタート! 3月25・26日集中講座
■実践を通して学ぶ! 育休・復職後の働き方・キャリアを考える場のつくり方
全3日+実践 4/22・23+実践+9/9
■ゼミ「サステナビリティ&ビジネス ~SDGS時代の事業構想力を身に着ける」
全5回 4/26(水)スタート!
■ 対話「2025年の自分と仕事を考えよう」 4/16
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キャリア・アンカーなど組織・キャリアの心理学で有名なエドガー・シャインに「問いかける技術」という本があります。
原題は「HUMBLE INQUIRY」で、「謙虚な問いかけ」というような意味になります。
そこには、私たちが日頃している「問いかけ」には、4つの側面があると述べています。
・謙虚な問いかけ
・診断的な問いかけ
・対決的な問いかけ
・プロセス指向の問いかけ
「診断的な問いかけ」は、物事を見極めよう、理解しようという問いかけ。
「対決的な問いかけ」は、自分の言いたいことを伝えるために問いの形をとるもの。 (例 「本当にそれでいいと思っているのですか?」)
「プロセス指向の問いかけ」は、問いの中身よりも会話の進行に使われる問いかけ。 (例 「次の議題に進んでいいでしょうか?」)
それに対して、「謙虚な問いかけ」は、自分が知らないこと、自分に足りないことを積極的に認め、相手の経験や考えに関心を寄せて問いかけることです。
診断的、対決的、プロセス指向も、謙虚な問いかけの場合も、そうでない場合もあります。
それは、相手と自分の関係性の構築を、どれくらい大切にしているのかによります。
そして、シャインは、「人間関係の構築よりも、課題の遂行に価値をおく文化」が謙虚さを妨げており、その結果、本当は関係性があればスムーズに進むことが関係性の構築に時間も労力もお金も投資しがないままに進めることで、トラブルや問題となっていることが、とても多いと指摘しています。
これは、私たちの仕事や生活の多くの場面でぶつかっている課題だと思います。
起業家が新しいことを始めようとしても、周りと関係性がなければ、「出る杭は打たれる」となります。
行政が新しい施策を急に打ち出しても、住民はついていけません。
企業において経営層が改革策をつくって一方的に社員に伝えても、現場では動きません。
住民や社員らと対話やワークショップを積み重ね、新しいことの意味、なぜ必要なのか、
どんな不安があるのか、といったことを分かち合うプロセスが必要・・・
ということは、多くの人が理解している。
しかし、そこに必要な投資を十分には行っていないし、むしろ面倒なことと後回しにしていると、シャインは指摘しています。
これまで「自分の力で問題を解ける人」が優秀だとされてきました。
学校の試験では、一人で正しい答を出せると高い点がつき、「頭がいい」とされます。
そうすると、自分がわからないことを、わからないと人に伝え、助けてもらう人は、一人で解ける人よりも「劣っている」と思ってしまいがちです。そうすると、協力や関係性づくりのことも、どこか軽視してしまうのでしょう。
問いかけというと、「自分で考えるための情報集め」「自分の主張」と思われがちです。
しかし、相手のできることに関心を持ち、自分のわからないことを分かち合い、相手との関係性を培いながら、ともに考える「問いかけ」は、
一見遠回りに見えますが、多くの問題やトラブルを先に進める突破口になるのではないでしょうか?
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情報があふれ、多様な選択肢がある時代に求められるのは、「問いかける力」。
6つの切り口から仕事の様々な場面で出会う問題に対して、 適切に問いを設定し、関係者と共有する力とは何か、ともに考えましょう。
*3月集中開催 3月25日(土)・26日(日) 2日間
*4月スタート木曜夜コース 4月20日(木)19時~ 全6回
*詳細・申し込みはこちらから https://empublic.jp/questioning
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女性活躍推進、ダイバーシティの推進、働き方改革などが注目されいますが、 現場での活躍や女性が納得できるキャリア形成には、まだ多くの課題があります。
復職後の女性のための「育休後カフェ」に取り組んできた山口理栄さんとのコラボで 産休・育休・復職に関する対話やワークショップの企画・準備・運営を、 講義と実践体験を通して学ぶコースを開催します。
実践経験を積み、すぐに活躍できる実力を身につけることを目指します。
2日間の集中講義とワークショップ実践、ふりかえりのセットのコースです。
・4月22日(土)10:00~18:30、 4月23日(日)10:00~17:00
・ワークショップ実践
・9月9日(土) 10:00~16:00
詳細・申し込みはこちら https://empublic.jp/6836
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「サステナビリティ」は、単に環境問題にどう対応するのかに留まらず、 2020年代の世界におけるビジネスの価値を社会とコミュニケーションするためのテーマです。
2030年をゴールにする国連の持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)は、 「だれ一人取り残されることがない世界」の実現に企業の参加を強く求めており、 欧州企業を始めとして、企業の動きは加速しています。
このコースでは、環境対策(コスト)ではなく、成長戦略として、 サステナビリティとビジネスの相互作用を高めていくは、どうしたらいいか、 立教大学経営学部の講義をビジネスパーソン向けにカスタマイズした教材と対話を通して考えます。
第1回(4/26):2020年代、SDGs時代のサステナビリティ&ビジネスとは?
第2回(5/31):ソーシャル、コミュニティの力をビジネスで活かすには?
第3回(6/18):国内外企業のサステナビリティ事業を分析する
第4回(6/28):責任なる企業に求められることは何か?どう実行するのか?
第5回(7/26):SDGs時代のサステナビリティ&ビジネスを構想する
詳細・申し込みはこちらから https://empublic.jp/6759
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これからの経済社会の変化において、私たちの仕事はどう変わっていくのか。
情報誌「readiness for 2025」で紹介している変化を考える対話プログラムを体験し、 自分たちで実施する際の対話のポイントを学びます。
開催日 4月16日(日) 13:00~17:30
詳細・申し込み https://empublic.jp/6370
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株式会社エンパブリック メルマガ「根津の街から」
(第164号 2017年3月24日配信)
発行責任者=広石 拓司
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ご意見・ご感想は info@empublic.jp までご連絡ください。
皆さまのご意見・ご感想お待ちしています。
配信停止希望の方はこちらからお手続きをお願いします。
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(2017年3月4日発行)
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2/25に山形県鶴岡市の鶴岡ナリワイプロジェクトの報告会に参加してきました。
始まる前は「主婦で起業する人なんていない」と言われていたそうですが、2年間で30人が小規模な起業を立ち上げました。一人ひとりに眠る力を大切に守り立てることで、新しい仕事を生み出せる可能性を改めて感じました! (広石)
<INDEX>
1.コラム「住民って誰? ~ 図式化vs多様性」
2.一人ひとりを守り立てるプロセスを、ともに考えましょう!
・コミュニティ起業コーディネーター講座(入門編) 3/20
・ゼミ「問いかけ力を磨こう」 3月集中講座、4月~木曜夜コース
3.「readiness for 2025」杉並区でのワークショップ情報など
4.編集後記
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「地域住民の参加が必要」「地域の高齢者のために」「主婦が顧客」といった表現を日常的に使っています。
その時に注意が必要なのは、「地域住民」「高齢者」「主婦」と一括りにしてしまうことで、無意識のうちに、その集団にいる人を同質的な存在と考えがちだということです。実際には、「地域住民」「主婦」「高齢者」には、実に多彩な経験や知識、スキルを持つ一人ひとりが含まれています。
当たり前のようなことですが、意外と見落とされがちだと思います。
以前、地域プロジェクトの発表会に参加した人が「地域の50代の人が、すごく上手なプレゼンをしていて驚いた」という感想を話していました。「あの人は大手電機メーカーの**社で事業開発をしている人だ」と話すと、「なるほど!」と。
「地域住民が地域活動について発表する」というと、発表者をビジネスとは別の世界の人として見てしまい、ビジネススキルも弱いだろうと考えてしまいます。しかし、地域に暮らす人は、それぞれ仕事をしており、多面的な経験を持っている存在です。
心理学に「スキーマ」という用語があります。
対象の認知や判断を効率的に行うために、図式化して認識することを意味します。
日本人は」「団塊の世代は」「ゆとり世代は」と、傾向や特徴と思われることで一括りにして扱うことです。スキーマは悪いことでなく、それがあるからこそ、多数の情報を処理でき、効率的に物事を進めることができます。また、「この人は???だから」と考えることで、自分とは違う考えの人を受けとめやすくなる効果もあります。スキーマは必要なのですが、図式化していることに無批判でいると、知らぬうちに「決めつけ」になってしまいます。
アメリカで、中東7か国の人の入国を禁止するというニュースを聞くと、「おかしい」「全員がテロではないのに」と思ってしまいます。
ただ、それは、私たちが「日本人は」「地域住民は」「高齢者は」と一括りにしていることにもつながっています。
一人ひとりの個性に関心を持つこと。
その大切さを多くの人が理解しているのですが、実行はとても難しいものです。
「自分とは意見が違う」「あの行動はわからない」と感じた時、一歩踏みとどまって、「どうして、あの人はそうするのだろう?何がそうさせているのだろう?」と相手に関心を持ち続ける問いかけをしていくこと。
そこから多様性が始まるのでしょう。
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地域に暮らす一人ひとりの経験や知識、スキル、そして思いを地域で活かす最も効果的な方法は、「対話を通して、自分たちを活かす仕事をつくる」ことだと私たちは考えています。
地域に新しい仕事が生まれることで、新しいつながり、新しい役割が地域に生まれます。
そんな地域に根付いた起業には、お金の資本以上に「関係性の資本=ソーシャルキャピタル」という元手が重要な意味を持ちます。
都市、地方での実践経験と事例分析を基に、地域で新しい事業・活動を立ち上げ、成長していく環境を整える「コミュニティ起業コーディネーター」に必要なノウハウを学ぶ講座を開催します。
*日時:3月20日(月・祝) 10:00~16:00
*詳細・申込 https://empublic.jp/6791
「問いかけ力を磨こう」で大切にしているのは、「答を求めるだけの問い(question)」ではなく、 周りの人たちに働きかけながら、ともに本質を探る「探求としての問い(inquiry)」です。
同時に、出来事や人の言動の背景にある「文脈(context)」を丁寧に把握し、それを踏まえた次のアクションを生み出すための視点・視野・視座の持ち方も演習と対話で学びます。
多忙のため、遠隔のため、何度も行くのが難しい方のための集中開催、4月からの木曜夜コースの募集を行っています。ぜひ、この機会にご参加ください!
*3月集中開催 3月25日(土)・26日(日) 2日で6コマを集中して
*4月スタート木曜夜コース 4月20日(木)19時~ 全6回
*詳細・申し込みはこちらから https://empublic.jp/questioning
一人ひとりの可能性を守り立てるために、どのような場づくりが必要なのか。
学びの場のプログラム開発に焦点をあてた「ワークショップ・デザイン」、ファシリテーション体験から学ぶ「雑談から始まるファシリと場づくり」
新年度のスタートに、セットでいかがですか?(セット割あります!)
*ワークショップ・デザイン 4/8(土) 10:30-16:30
*雑談から始まるファシリと場づくり 4/7(金)19:00-22:00
根津スタジオ・ページよりご確認ください https://empublic.jp/nez_studio
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「readiness for 2025」は、今、起きている変化(未来の芽)に向き合い、2025年に充実した仕事を行うための変革促進プログラムです。 好評いただいている情報誌「readiness for 2025」に加え、地域や根津スタジオでの対話も実施しています。
*すぎなみ大人塾・すぎなみ地域大学特別講演会 「2025年のすぎなみと自分を考えよう」
日時 3月12日(日)14時~ 会場 セシオン杉並(東高円寺)
杉並区で「readiness for 2025」をテーマにした講演を行います。
現在の生活や仕事が未来につながっている「未来の芽」を探す公園とワークショップです。
*根津スタジオ「2025年の自分と仕事を考えよう」
日時 4/16(日) 13:00~17:30
情報誌「readiness for 2025」で紹介しているm変化を考える対話プログラムを体験し、自分たちで実施する際の対話のポイントを学びます。 2月実施を踏まえて、より充実した対話となるよう改訂しました。
上記の詳細は特設ページ https://empublic.jp/readiness-for-2025 にて。
情報誌も好評発売中です!
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あたたかくなり、花粉も飛び交い、マスクが手放せない季節です。
それでも、通勤途中に梅や桃の花に出会ったり、家の小さなプランターにチューリップの芽を発見したりすると、春だな、嬉しいな、と思います。
お散歩したくなる時期だからでしょうか、エンパブリックのサイトでは「まちあるき」ワークシートのダウンロードが増えていたりもします。
それぞれに春の到来を楽しめますように。 (佐藤)
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株式会社エンパブリック メルマガ「根津の街から」
(第163号 2017年3月4日配信)
発行責任者=広石 拓司
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ご意見・ご感想は info@empublic.jp までご連絡ください。
皆さまのご意見・ご感想お待ちしています。
配信停止希望の方はこちらからお手続きをお願いします。
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代表の広石が杉並区で「readiness for 2025」をテーマにした講演を3月12日(日)に行います。
お近くの方、ぜひご参加ください。
また、根津スタジオでは、2025年を考える対話の体験とファシリテーションのコツを学べるプログラムを、4/16(日)に開催します。>こちら
エンパブリックの取り組む「readiness for 2025」のご案内はこちら
2025年に、自分はどのような暮らしをしているか、想像したことはありますか?
技術やグローバル化が進展し、経済の様子も変化し、環境問題や社会課題への対応の重要性は高まるでしょう。
また、団塊の世代は後期高齢者になり、地域社会の姿も変化しているでしょう。
未来がどうなるか正確に当てることはできませんが、確かなのは、現在の生活や仕事が未来につながっている、つまり、今の中に未来の芽があるということです。
この特別講座では、講義で現在から2025年に向けてどのような変化が起きているか紹介し、未来へのシナリオの作成のポイントを学びます。そして、ワークショップで、 2025年の自分と地域社会の姿を考えます。より良い未来を拓くために、何を学び、 どのようなつながりをつくっていきたいか、自分の未来へのストーリーを考えてみます。
未来へ向けた次の一歩を、どう踏み出すか、一緒に考えてみませんか?
講師:広石拓司(エンパブリック代表)
杉並区 協働推進課 地域人材育成係(すぎなみ地域大学担当)
電話03-3312-2381(平日8:30~17:15) E-MAIL:tiikidaigaku-t@city.suginami.lg.jp
チラシはこちら
文京区の「文京ミライ・カフェ」という対話の場を毎月1回開催していますが、12月からは文京区の活動支援コーディネーター講座の受講生の方の企画・運営で開催しています。
文京区で暮らし、働く当事者の方ならでは、かつ自由な発想によるテーマやお題設定が毎回好評です!
対話の場は、行政や事務局がお膳だてするものではなく、当事者の方々で開催するものだと改めて感じています。(矢部)
<INDEX>
1.コラム「問いかけは未来」
2.ゼミ「問いかけ力を磨こう」~忙しい方、遠距離の方のために3月土日集中開催!
3.2025年の自分と仕事を考える、ビジネス哲学カフェ ~ 対話を楽しみませんか?
4.文京区で生まれた新しい課題解決プランの発表会&交流会を開催!
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先日、ビジネス哲学カフェに参加いただいた方から、「ビジネス哲学カフェに参加したと話したら、お金儲けのセミナー?と思われてしまって(笑)」という声をいただきました。
確かに、今回の開催にあたって「仕事 哲学」で検索すると、「仕事の哲学」という本には、経営者やプロフェッショナルが語る成功の秘訣みたい本が多いのです。
企画にあたり、「そう考えてなかったな?」と、やっぱり世の中からちょっとズレてる?とも思ってしまいました。
改めて、今、なぜビジネス哲学カフェや「問いかけ力を磨こう」なのか?
今はとても大きな変化の時だと思います。
トランプ大統領で変わるというのも、もっと大きな20世紀から21世紀への変化の一部だと思います。
何が変化しているのかというと、思考の前提条件が変わっているのでしょう。
「コミュニティ」を考えるには、「人のつながり」の前提を考える必要があり、「持続可能性とビジネス」を考えるには、「会社とは?」の前提を考える必要があります。
この変化は、何も急に始まったのではなく、この20年くらいかけて起きてきたことでしょう。ただ、20年前はごく一部の人しか考えていなかったのに、今は広がってきて、あと10年で完全にメジャーになる。その変化を整理しておこうというのが「readiness for 2025」の冊子と取組です。
生きてきた20世紀の常識、これまでの自分の思考の前提、無意識のうちに決めつけていたことを改めて問いなおす。
目の前に起きている事象に振り回されてしまうのではなく、何が本当の課題で、それはどんな構造なのか?を考える時なのでしょう。
これまでの「成功哲学」は、成功者の出す答を知ることに焦点が当てられていました。
そもそも哲学という言葉自体も、賢人の知恵を知ることに重点がおかれがちでした。
しかし、哲学は自分に、他者に、問いかけることから始まります。
成功哲学と名付けられているのも、本当は成功者の出した答よりも、成功者の人が、いつ、どのように問いかけたのか、こそが重要だからなのでしょう。
著述家ちきりんさんの言葉に「知識は過去、思考は未来」という言葉があります。
「答は過去、問いかけは未来」なのだとするならば、
今、何を問いかけるのか。
それを考えることが、未来へのワクワクを生み出すのだと思います。
*「readiness for 2025」プログラム紹介ページ
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ゼミ「問いかけ力を磨こう」には、毎回、多彩な職種、地域の方が参加いただいています。
長野、仙台、札幌からもご参加いただいています。
ただ、多忙のため、遠隔のため、何度も行くのが難しいという声もいただいています。
そこで、3月25日(土)・26日(日)に2日間で集中開催することになりました。
日頃、参加しづらいな~と思っている方、ぜひご検討ください。
〇ゼミ「問いかけ力を磨こう」 3月25日(土)・26日(日)集中開催の参加申し込みはこちらから http://peatix.com/event/234816/
*関西などで行わないの?という声もいただきました。
地域での開催にご協力いただける方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡ください!
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根津スタジオのプログラムよりは「ワークショップ」からご確認ください > https://empublic.jp/nez_studio
(1)【今週末】 2025年の自分と仕事を考えよう~ 対話 readiness for 2025
情報誌「readiness for 2025」は、現在起きている社会、仕事の基盤の変化を紹介しています。
情報誌を活かして、自分と仕事のこれからのあり方を考える対話を行います。
同時に、この対話を自分の職場や友人たちとの場で開催するためのポイントも学びます。
開催日 2月12日(日)14:00~17:00 参加費 3,000円(冊子をお持ちの方)
(2) ビジネス哲学カフェ 「資本」「報酬」とは?
第4回「適切な報酬とは?」では、社会哲学者 古市太郎さんから「与える、報いるとは?」を考える視点を提供いただきます。会社で設定される給与、請け負った仕事の対価など、仕事の報酬について、少ないな、多いなと私たちは色々と思いを巡らせます。
一方でボランティアではお金よりやりがいを求めています。
「報酬」とは、「適切」とはどういうことなのか、一緒に考えませんか?
<開催日>
・第3回「資本主義の「資本」とは?」2月17日(金) 19:00~
・第4回「適切な報酬とは?」 2月24日(金)19:00~
参加費 4,000円
(3)ワークショップ・デザイン、新版「雑談から始まるファシリと場づくり」
セットでいかがですか?
好評いただいている「ワークショップ・デザイン(参加型の学びの場のつくり方)」と社会の状況からバージョンアップした新版「雑談から始まるファシリと場づくり」、セットで4月上旬に開催します。
*「ワークショップ・デザイン」 4月8日(土)10:30~15:30
*「雑談から始まるファシリと場づくり」 4月7日(金)19:00~22:00
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文京社会起業アクション・ラーニング講座の受講生たちが、地域課題の解決につながる新しいプロジェクトの事業プランを提案し、そこから交流を広げるイベント(平成28年度版の社会起業フェスタ)が開催されます。
プロジェクト提案者の発表を、より良いものとして実現するために、どのようにすればよいか、ともに考えます。活動を立ち上げる人にとっても、参加する人にとっても、地域のことをともに考え、仲間を広げる機会になってほしいと考えています!
地域で活動する人を、会社員らが協力してともに発展させるには、何が大切か。プロボノの仕組みづくりに取り組んできた嵯峨生馬(サービスグラント)さんからヒントをいただき、交流対話で参加者のみなさんと考えたいと思います。
地域での活動や社会起業にご興味のある方、何か地域でやってみたいと思っている方、社会の役に立ちたいと思っている方、ぜひご参加ください。
<開催日> 2月11日(土・祝) 13:30~
<場所> 文京区シビックセンター 小ホール
※発表プラン・詳細は、特設サイト(http://bunkyo-sip.jp/?p=4320)をご覧ください。
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株式会社エンパブリック メルマガ「根津の街から」
(第162号 2017年2月9日配信)
発行責任者=広石 拓司
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