readiness for 2025
~今、起きている変化に向き合い、2025年に充実した仕事を行うための変革促進プログラム
readiness(レディネス)
= 新しいことを始めるために準備ができていること。覚悟。機智。 (ready の名詞形)
変化や不確かさが加速し、これまでの常識や前提が通用しない世界で生きていくには、変化や不確かさを前提に考え、動くための“心と発想、動き方の準備(レディネス)”が整っている必要があります。「新しい酒は新しい革袋に盛れ」と言うように、いくら改革やイノベーション、新制度を作っても、人々のレディネスがなければ、実効には至りません。
「readiness for 2025」は、2025年には当たり前となるであろう次世代の仕事や働き方を、次世代リーダーが実践し、組織や地域で効果的に定着するために、エンパブリックが提供するプログラムです。
このページでは、みなさんと実現していきたいこと、そこで活用いただきたい情報誌、ワークショップ、サービス内容を紹介しています。
<本ページの目次>
- 2025年を考えることは、今、起きている変化に向き合うこと
- READINESS を整えるプロセスとは?
- 情報誌「READINESS FOR 2025 ~地産知縁第5号」
- ばづくーるスクール: ワークショップ 「READINESS FOR 2025 シリーズ」
- 事業開発パートナー・サービス: 対話・関係性構築・試行から、変化に強い体質を整えよう
今、起きている変化に向き合おう
今は変化の時代です。
ビジネスでも、社会の動きでも、地域や家族のことでも、これまでの常識が通用しない状況が、どんどんと起きる中で、「変化に向き合う力」が求められています。
ただし、「自分たちの変化」を実行しようとすると、「未だいいんじゃないか」「これまでのやり方がいい」「変化して悪くなったらどうする」など様々な心理的障壁や抵抗が生じます。それは変化への不安から生じています。
たとえ困難な状況があった時に「もう、だめだ」と思うのか、「やがて時が来る」「良い未来がくる」と考えて、今できること(=未来への準備)をし続けるのかによって、時間の使い方も、未来の可能性も大きく変化します。「やがて来る」と考えるのは意思であり、その意思が楽観主義と呼ばれるものです。
起きている変化に目を背けて不安に陥るのか、変化をチャンスとして活かせる楽観主義で変化に向き合うのか、その違いを生むのが変化への readiness(変化と未知に向き合う心構えとスキル、実行環境の準備) が整っているかどうかです。
readiness を整えるプロセスとは?
「こうした方がいい」「このように変化しないとダメだ」と提案したり、改革案を作ったり、指示を出したりしても、効果的に実行できない。
その断絶を超えるには、対話を通して一人ひとりが自分の事に落とし込み、メンバーや外部の人と新しい状況への新しい関係性を育み、試行の中から経験知を蓄積していくプロセスが必要となります。
変化を活かすために、「何を実行するのか」以上に大切なのは、メンバーや関係者が「新しい状況に主体的に、自信をもって臨んでいける準備」が必要となります。このプロセスをサポートするのが、「readiness for 2025}です。
「自分は、今、動く時だとの腹落ち」
「失敗した時に対応できる・見捨てられない自信」
未知なことに挑める、できると思えるかどうかは、
この2つが自分の中に整うことが必要です。
対話を通して、自分と今の世界に気づき、周りと関係性を構築する、
学びの場の中で経験を積み、実力をつけ、仲間に出会う。
試行を通して、どこにリスクがあるか明確になっている。
挑戦は、準備の結果、生まれます。
レディネス(readiness)を整えるとは、すぐにできるものではありません。
適切なステップを、時間をかけて、関係性を培いながら進めていく必要があります。
仕事や組織を新しいバージョン、次世代型にシフトするには、メンバーが新しい状況の可能性やそこでの自分の役割を自覚できている状況(=シフトのレディネス)が必要となります。
「シフトのレディネス」を整えるには、なぜ今、変化する必要があるのか、自分の中にある変化への納得と抵抗の自覚、変化のリスクや不安に向き合える自信などの準備(=変化のレディネス)が必要になります。
そのような変化のレディネスは対話を通して一人ひとりが自分の考えを伝えあい、お互いに聴きあうことを通して熟していきますが、多くの組織やグループでは、その対話の必要性や効能の理解や、そもそも対話とはどういうものなのか、という「対話のレディネス」が熟していない場合が少なくありません。
このような変化のスモールステップを設計し、メンバーがステップアップしていくプロセスをサポートしていく必要があるのです。
実践事例
地域課題解決の参加へのreadinessを設計する
エンパブリックの文京区の取り組んできた文京ソーシャルイノベーションの取り組みでは、地域活動に関わってステップアップしていくプロセスを設計し、実践してきました。
「社会問題や地域課題の解決の担い手が増えてほしい」と考えても、日頃から地域や社会との接点のない人にとっては他人事にしかなりませせん。そこで、自分の関心あることから順番にステップアップしていくプロセスをデザインし、プログラムの設計をしてきました。
(図の説明はこちら)
事例
異なる文化の組織・セクターとの連携におけるreadiness
近年、米国発で、たとえ力のある組織であっても単独で課題解決に挑むことの限界が指摘され、共通テーマの団体が連携して取り組むコレクティブインパクト(collective impact)への注目が集まっています。ただし、同じテーマでも、異なる文化や考えの団体が組むには、協力関係へのレディネス readinessを整えるえる必要があります。それは下記のような項目だと考えられています。
- 取り組もうとしていることは一筋縄ではいかない複雑で重要な課題か?
- 一般的な解決策より、コミュニティの文脈や状況変化に対応できる柔軟な解決策が必要な課題か?
- 過去とは異なる新たな方法で課題解決に取り組まなければならないほどの緊急性があるか?
- 根本的な課題解決のためには、これまでの個別活動中心の考え方や習慣を放棄し、お互いに様々に介入しあうことも必要だと納得できるか?
- これまでの協働の経験を振り返って、何が良い点で、何が難しかったか?
- 目的の達成のために必要な時間と資源を割けるか?
- メンバー間で社会からの評価・信頼をも分かち合っていけるか?
- バックボーン組織の役割は何か? ふさわしい人材はいるか? 必要な経費や環境は整っているか?
コレクティブインパクトの詳細は情報誌「readiness for 2025」に掲載
情報誌「readiness for 2025 ~地産知縁第5号」
ビジネスや仕事の前提は、これからどの方向に変化し、自分はどう向き合うのか?
世界の大きな変化の方向性(メガトレンド)に、私たちの仕事やビジネスも無関係ではありません。途中、紆余曲折があったとしても、長期的なトレンドの中で、20世紀の常識とは違う世界で仕事をし、生きていく必要があります。どのような変化が正しいか、正解はありません。しかし、一人ひとりが自分なりに「これからの姿」を持っていなければ、変化に流されるだけに陥ってしまいます。
エンパブリックでは、情報誌「readiness for 2025」で私たちの考える変化と、会社・事業開発・組織・会議・学び・キャリアの”2025年の標準の姿”をまとめていました。この変化が正しいかはわからないのですが、対話をはじめ、自分なりの軸を持っていただくきっかけになればと考えています。
情報誌「readiness for 2025」では、これからの変化を見通すだけでなく、変化を考えるためのリソース、それらを活かして2025年に向けて自分たちのあり方を考える対話の進め方を紹介しています。
また、readinessの実践のヒントとして、個別の課題解決から集合的な課題解決「コレクティブ・インパクト」への変化を進めるポイント、対話などを通して学びあうための「ソーシャルラーニング」についても、まとめています。
仲間や職場で、5年後、10年後の仕事について話し合うきっかけとしてご活用ください!
ばづくーるスクール@根津スタジオでのプログラム
ワークショップ 「readiness for 2025 シリーズ」
5年後、10年後の変化を、どのように受け止め、どのような準備やアクションを始めたらいいか。情報誌「readiness for 2025」で紹介している4つの対話を体験し、考えます。同時に、自分の現場でどう活用できる対話の実施方法のコツも学びます。
4つの対話
- 自分にとっての2025年の姿は?
- 2025年の自分の仕事の姿を描こう
- 未来から逆算した目標を考えてみよう
- 新しい状況での動き方の試行
~モデルプロジェクト・アイデア・ピッチ
私たちが仕事をするうえで前提としている概念があります。お金、仕事の意味、資本、報酬、価値、持続可能性・・・ 社会が変化し、価値観が多様化する中で、基本的なコンセプトも多様な解釈が生じて議論が行き違ったり、よくわからないままに決めつけてしまっていることもあります。
何が正しいのか答を出すよりも、どんどんと問いを生み出していくプロセスを通して、仕事の前提となっている概念について自分の軸を定めていく対話です。
- お金はどうして大切なの?
- 意味のある仕事とは?
- 資本主義の資本とは?
- 適切な報酬とは?
情報があふれ、多様な選択肢がある時代に、最も大切になるのは、問いかける力です。ただし、どのような問いを持つかは、その人の価値観、知識、経験、状況への向き合い方に大きく影響を受けるため、トレーニングが必要です。
”問いかけ力”を6つの切り口から、理論、演習、対話を通して身につけていくためのゼミ形式(全6回セット)のプログラムです。
- 問いかけ入門
- 関係性を育む問いとは?
- 学びを促す問いとは?
- チーム力を高める問いとは?
- 今ある問題の本質に迫る問いとは?
- 未来を拓く問いとは?
エンパブリックの事業開発パートナー・サービス
対話・関係性構築・試行から、組織・チームを変化に強い体質にしましょう
もっと自分の仕事を社会の役立つものにしていきたい。
その思いを実現するお手伝いを、エンパブリックは行っています。
社会の変化、顧客の求めるものも変化している中、新しい可能性を拓く仕事を、たくさん生み出していく必要があります。
ただし、新しいコンセプトであるほど、最初は理解されず、動き始めると反発やトラブルが生じます。しかし、不安になったとしても決めた期間は続け、改善し続ける課程で、最初理解されなかった人に意味が伝わった時、プロジェクトは大きな推進力を得ます。
エンパブリックは、このプロセスの伴走者として、プロジェクトに関わる人たちに関心を持ち、深く理解することを大切にしています。プロジェクトの担い手、対象者、参加者、プロジェクト実施に関わる経営者やステークホルダーなど、それぞれの人にとって、実践にはどんな情報や準備が必要なのかを共に考え、レディネスを整える段取りを設計し、実践します。目指しているゴールは、新しいプロジェクトの実践を通して、関係者に次世代に立ち向かえる関係性をつくり、組織や地域が新しい考え方・動き方・学び方を根付かせることです。
変化に向き合うためのカギとなる取り組み
1.対話の文化が根付いていること
会社や組織に「会議」はたくさんあっても、お互いの意見を聴きあう「対話」が、文化として根付いているところはあまりありません。
対話が根付くことで、お互いから学びあう関係ができることが、相互理解や相互支援の基盤となり、新しいことが始まった時に協力や支援をしやすい関係性を培うことができます。
「対話」の意義や手法、運営と参加の心構えを修得している人を増やし、実践できる環境を整える必要があります。
2.アイデア・ピッチが定期的に開催されること
これまで新しい提案は、しっかりと完成させ、可能性もリスクも完全に検証してから発表することが通例でした。しかし、思いついた時に口にできる環境がなければ、考えること自体をやめてしまうのです。
事業や仕事をもっと良くできるアイデアを、思いついた段階で発表できる場が定期的に開催されていることは、中長期的に見た時に、若手の意識改革に大きな意味を持ちます。アイデアをプランとしてまとめるよりも、ピッチ(1~3分程度)にまとめ、発表者も聴く側もアイデアの可能性を伸ばそうという姿勢で取り組む場を設けます。これは、意外と根付くのに時間のかかる取り組みです。
(情報誌「readiness for2025」に概要をまとめています)
3.小規模プロジェクトの試行ができる仕組みがあること
5年後、10年後に必要とされる事業は、現状ではまだ潜在的なニーズの段階にあります。その段階で、大きな結果を求めるよりも、次世代の潜在的なニーズの芽をつかみ、検証する小規模プロジェクトの実践が大切です。
新しい可能性を持つプロジェクトが、古いルール、既存の事業評価のもとで行われることで、可能性をつぶしていることがたくさんあります。プロジェクト設立・運営の考え方、適切なゴール、継続、撤退の設定など、プロジェクト支援事務局の基盤をつくり、効果的に運営すぅる必要があります。
エンパブリックは「パートナー」として、事業開発や運営の基盤づくり、文化づくりをお手伝いします。
1.<法人向け> プロジェクト事務局パートナー・サービス
企業、地域が新しい発想の仕事づくりを推進し、変化に対応していく文化を根付かせるようなプロジェクトの効果的な実現を応援するために、プロジェクト事務局の一員として、定期ミーティング、プログラム設計、担い手の育成、スーパーバイズなどに取り組んでいます。
2.<起業・個人向け> プロジェクト実践パートナー・サービス
個人のプロジェクト、社会起業の初期段階など、事業開発のためのステークホルダーとのミーティング、関係者との関係づくりなどをパートナーとして共に取り組んでいます。
「どう始めようか」「何からしていこうか」、ご相談ください
対話「readiness for 2025」、ビジネス哲学カフェ、ゼミ「問いかけ力を磨こう」などのプログラムに加えて、これからのアクションを考えている方のための相談セッションを行っています。
エンパブ式ソクラテス・メソッドによる個別相談セッション
ともに事業・活動を作っていくパートナーの視点に立って、問いかけを通して、より本質的な課題と最も効果的な実現プロセスを共に探求する対話プログラム(有料)です。現在、相談者の行おうとしている事業・活動の前提にある課題認識と解決策への問いかけと対話を通して、考えるべきイシュー(論点)、課題認識と解決策のブラッシュアップと残された課題、最初に行うアクションを明確にしていくのをお手伝いします。
個別相談セッションの詳細はこちらから