empublicメールマガジン「empublicは16周年を迎えます」~根津の街から(2024年5月1日)

16周年のご挨拶「サステナブルな未来へ、ソーシャルイノベーションの民主化を」
エンパブリック代表 広石拓司
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
empublicは2024年5月2日に創業16周年を迎えます。
ここまで続けることができたのは多くの方にご支援や色々な機会をいただいたこと、そして時々のempublicで一緒に活動してきた仲間たちがいたからこそだと、改めて深い感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございます。

そして、改めて数多くの社会・環境の問題が深刻化し、経済や国際情勢も不安定さを増す中で、制度と現場の間に取り残されている人、思いがあっても動けない人が多くいます。
それは地域だけでなく、企業や行政・政治で働く人の中にもたくさんいることを数々の現場に触れる中で感じてきました。
同時にそんな時代だからこそ「もっといい社会になってほしい」「こんなサービスがあれば」「人に役立つ仕事をしたい」といった多くの人の「思い」は広がっています。
しかし、それが地域の中で自分達の力で、どんどん動き出せる状況にはなっていません。

そこで16周年を機会に、改めてビジョンの「思いのある誰もが動き出せ、新しい仕事を生み出せる社会」にある「思いのある誰もが」にこだわりたいと考えています。
いつも課題は現場で起きています。現場に遠い“お上”に頼るのでも、一気に解決してくれるすごい社会起業家を待つのでもなく、現場で気づいた人が周りの人達と協力して、自分達で自分達のスタイルで動き出していける。
そのような地域・組織の“現場の人”を起点に、人の力を持ち寄り、社会資源をフルに活かして新しい事業・活動を立ち上げ、地域に変化を起こしていく。
そのような「ソーシャルイノベーションを民主化する」役割を果たしていけるよう会社として次のステップに進むことが大切だと考えています。

16年間の事業を通して、数多くの自治体・地域や企業と協働し、「どのようにコミュニティを活性化すればいいの?」「地域で活動するファシリテーターが大切にしないといけないことは?」
「SDGsやDXの事業を立ち上げるには、どのようなプロセスが必要?」などのノウハウを、蓄積してきました。
そのノウハウを活かし、ビジョンへ実現への動きを加速するため、「地域・組織の人の力を活かすソーシャルイノベーション」を推進できる学び・対話・アクション支援のプラットフォームを開発・展開しようと考えています。

そして、この週末(4/27~28)に、パタゴニア社が主宰する気候アクションに向けての「ユース・アクティビズム・スクール」にガイド・アドバイザーとして参加し、運営側である自分自身が改めて様々な問いを突き付けられました。
そこでは高校生~20代前半の参加者が、若い世代によるプログラム運営のもとでベテランの知見と経験を学びながら、気候変動に向けてのアクティビズムを語り、動こうとしています。
気候問題への時間がなくなる中、彼らがもっと活躍できるためには、ユースの力に頼るのではなく、大人達がすぐにシステム・チェンジに踏み出す必要があります。

それは「思いのある誰もが」を言葉だけでなく、本当に社会に広げるには、私たち自身も変化しないといけないことを意味します。
私たちが蓄積してきたノウハウを活かし、社会にある知見も集め、より多くの人が使えるように、ITやAIも活かしてウェブサービスやアプリなどで展開する事業は待ったなしでしょう。

ぜひ、これをお読みいただいた方で、私たちの経験やノウハウを活かし、ソーシャルイノベーションを広げる新しいエンパブリックを一緒に創っていきたい!と思っていただける方、ソーシャルイノベーションの民主化に共にチャレンジしましょう!

 

■ 【創業記念日対話】多様な人々や活動が有機的につながり、持続可能な地域を実現していくには? ~「市民社会のバリューチェーン」の視点から地域の未来を考えてみよう
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
16周年を迎える記念日に、改めて創業当日のビジョン「市民社会のバリューチェーン」を考えたいと思います。
地域にある多様な活動や主体がバラバラに動いていては大きな成果は生まれません。
個々の活動が全体の中での役割を自覚し、全体価値の創出につなげるには「バリューチェーン」の視点が不可欠です。
「地域におけるバリューチェーンとは?」を考え、サステナブルな未来へのコレクティブな協働の未来を一緒に考えましょう。

開催日:2024年5月1日(水)20:00~21:45
開催方法:対面(根津スタジオ)&オンライン
詳細・申込はこちら https://peatix.com/event/3916684

■ empublic スタッフ募集! https://empublic.jp/recruite2021
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
私たちの経験やノウハウを活かし、ソーシャルイノベーションを広げる新しいエンパブリックを創業しよう!という思いを持っていただける方に出会い、共にチャレンジしていきたいと考えています。
ぜひempublicにご参画ください!

■ empublic Studioラジオ「empublicの一語一歩」
~GWの移動時間を、ちょっとした知識を深めるチャンスに!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「最近聞くようになった言葉」をヒントに今の社会を考えるラジオ型番組です。
電車で、車内で、飛行機で、知的好奇心を刺激する楽しい時間をお過ごしください!

SpotifyとApple Podcastで配信中。「一語一歩」で検索を。
Spotify: https://open.spotify.com/show/4gRXIw1HxACPrFMfI83HKZ?si=27b68eaff0f040c5
<最新エピソード:毎週木曜16時に更新>
#39「アンラーニング」~知識を自分のものとし、新しいステップを踏み出す
#38「心理的安全性」~本音で話合えるチーム、関係性って?
#37「リスキリング」~次のステップへ進むために必要なスキルを学ぶには?
#36「自立」~誰にも頼らず自力で行うことが自立なの?

■ empublic Studio説明会 開催!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
empublic Studioは、自分の思いから動き出す人を応援するオンライン・プラットフォームです。
動き出す時に必要な知識やスキルを多くの人が使いこなせるようになるにはどうしたらいいか、模索しながら取り組んでいます。
説明会では、empublic代表広石からStudioの趣旨、実施内容、スタジオのこれからについての説明や質問にお答えします。

スタジオのことが気になっている方、どう使えるのか知りたい方(登録済の方も含めて!)、お立ち寄りください。
〇開催日:2024年5月21日(火)20:30~21:30
〇開催方法:オンライン
参加登録 https://peatix.com/event/3900945/

■編集後記
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
3月から1ヶ月住み込みで、能登半島地震の復興支援に行ってきました。
発災から5ヶ月経った今でも、目の前の生活から将来の地域のことまで様々な不安が積み重なっている状況です。
そんな中、私も場づくりを通して被災地のサポートをしながら、このような不安をちゃんと乗り越えていくためにはやっぱり「場」がないといけないんだと改めて考えさせられました。
また同時に、地域や人々の状況を見て、適切な「場」をつくる中間支援的な役割を担える人を増やす必要性も感じました。

そして、その一歩目となる「良い場を体験する人を広げていくこと」は、私たちがこれまでやってきたことでもあると思います。
エンパブリックの場が、言葉にしたら聞いてくれる人がいる、感じていることを安心して吐き出せる、全部吐き出し切った後に「さて、どうしようか」と少し前を向ける、そんな「場」の力が感じられる機会にできるようこれからも頑張りたいです!(渡邉)

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
株式会社エンパブリック
メルマガ「根津の街から」
(第239号 2024年5月1日配信)
発行責任者=広石 拓司
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

empublicメールマガジン「行き過ぎた資本主義の処方箋としての“贈与”」~根津の街から(2024年3月29日)

―<INDEX>――――――――――――――――――――
◆1◆ 広石コラム「行き過ぎた資本主義の処方箋としての“贈与” 」
◆2◆【対話】”贈り物”はどうして特別なんだろう?「贈与論」から考える
~ コスパ重視の”経済人間”を超えて、”お互いさまの関係”を今の社会で機能させるには?
◆3◆地域でのつながりは、どうすれば活きるのだろう?
~“贈りあう関わり” からコミュニティを問う書籍「経済社会学から考える現代の地域協働」を著者古市太郎さんと読もう
◆4◆【講座】参加型の学びの場の創り方
~ワークショップ、参加型の講座・研修をデザインする技法
◆5◆ empublic Studio説明会 開催!
◆6◆ empublic Studioラジオ「empublicの一語一歩」
◆7◆編集後記
―――――――――――――――――――――――――
年度末となり、まだまだ寒いですが、ようやく春らしさを感じる日も増え、週末には桜の開花予報も出ていますね。
4月のエンパブリックは、根津のスタジオで対面でのイベントも開催していきます。
参加されるみなさんにとってのオンラインの便利さと、対面ならではの空気感をより良く活用していただけたらと思っています。
新年度のスタートにエンパブリックのコンテンツもご活用ください。(中村)

◆1◆ 広石コラム「行き過ぎた資本主義の処方箋としての“贈与”」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
お正月に、親戚の子どもに3000円のお札をそのまま渡すのと、「お年玉」と書いたポチ袋に入れて渡すのでは違ったものになるでしょう。
買ってきたお菓子を同僚にそのまま渡すのと、「いつもありがとう」とカードを添えてリボンを付けて渡すのも違ったものになるでしょう。

「贈り物」には、渡されるモノに+αの価値を加えます。
“モノ”は金銭取引の対象だけではない、気持ちを届けたり、関係を生み出したりすることもできます。
逆に、以前はご近所のつながりの中で行っていた(=地域の関係性の内部にあった)ことを、事業者に委託してサービス提供してもらう(=地域活動の外部化)ことで、意味が変わることもあります。
かつては地域の助け合いで行っていた「お葬式」も、今は個々人が葬儀会社で行います。
それは、ご近所の方が亡くなっていても「知らなかった」という状況になります。
もし神社のお祭りをイベント会社の運営の有料イベントにしてしまうと、何かが失われてしまうでしょう。

私たちは「経済社会」の中で生きる中で、利便性から地域内で行っていたことを外部サービス化し続け、今では「モノやサービスはお金を使って購入する」ことが当たり前の社会に住んでいます。
そして、気づけばあらゆるものの“価値”を「お金に換算して考える」ということが習慣になってしまっています。
地域づくりやスポーツの価値も“経済効果”で考え、人や仕事の価値も収入の多寡で考え、その判断を「合理的」と呼んでしまう。
それが「本当に欲しいものはないのにお金は増やしたい」「周りが持っている高いものを買うためにお金が必要」という悪循環に陥っているのかもしれません。

そのような社会で“ご近所づきあい”“地域コミュニティ”は、人の関わりから生じる面倒が多いのにメリットが小さいものと考えてしまいがちです。

ただ、「人のつながり」は、そのようなものだけではないのではないか?
すべてを金銭的価値だけで考えるのは、行き過ぎた資本主義なのではないか?
そう考える人たちが、近年、改めて「贈与」の価値に注目しています。

モノやサービスを金銭取引の対象として考えるだけではなく、贈与を通して思いを分かち合い、関係性を育むきっかけを増やすことでは大切ではないか?
実は「贈与」というやり取りが、金銭万能の行き過ぎた資本主義への処方箋になるという考察は、1925年にモースが「贈与論」の中で訴えたことなのです。
モースはポリネシアなどの社会では、贈与にもとづく交換関係が取引よりも優越しており、それが人と人の関わり方やコミュニティの成り立ちの根幹に関わっていると指摘しました。
そして、そこからの学びを近代的な経済社会も学びなおし、自由と義務、気前の良さと倹約・利益を最融合させることによって、もっと豊かな社会をつくることができると述べています。

このモースの考えに注目し、そこから地域コミュニティの意味を考察しながら、文京区での学習支援やこども食堂の活動につなげてきたのが、社会哲学者の古市太郎さんです。

古市さんは地域コミュニティを、公共性から考えるだけでなく、個人視点から考え、「贈与」が生み出す“意味”に注目してきました。
例えば、こども食堂には「食事を安く提供する」という経済的な意味だけでなく、「地域のこどもの置かれた課題を地域の人が見過ごさず、共にあろうとする関わり」という地域の人の意思が込められています。

そこで、改めてコミュニティやつながりの意味を「贈与」から、古市太郎さんと一緒に考えようという会を4月に2回開催します。
改めて「贈与」とは? つながりとは? そしてコミュニティや地域での協働とは?を理論的な視点から考えてみませんか?

◆2◆ ”贈り物”はどうして特別なんだろう?「贈与論」から考える
~ コスパ重視の”経済人間”を超えて、”お互いさまの関係”を今の社会で機能させるには?
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
この贈与の機能についての考察の先駆けとなったモース「贈与論」(1925)の内容を知り、そこから現代の社会において「贈与」を見直すことは、なぜ大切なのか、古市太郎さんと考えます。
〇開催日:2024年4月11日(木)20:00~21:45
〇開催方法:対面(エンパブリック根津スタジオ)+オンライン
詳細・申込はこちら https://peatix.com/event/3890155

◆3◆ 地域でのつながりは、どうすれば活きるのだろう?
~“贈りあう関わり” からコミュニティを問う書籍「経済社会学から考える現代の地域協働」を著者古市太郎さんと読もう
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
古市太郎さんの書籍「経済社会学から考える現代の地域協働」をヒントに、地域コミュニティの理論・政策・歴史をふりかえり、改めて人と人の関わりを「贈与」から見直していきます。
人のつながる活動の意味を、改めて一緒に考えましょう!
〇開催日:2024年4月24日(水)20:00~21:45
〇開催方法:対面(エンパブリック根津スタジオ)+オンライン
詳細・申込はこちら https://peatix.com/event/3900752/

◆4◆【講座】参加型の学びの場の創り方 ~ワークショップ、参加型の講座・研修をデザインする技法
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
セミナーや研修、イベント、学習会を、一方通行の講義・座学から、双方向型で、参加者同士でも学びあい、その体験が変化を生み出すようなワークショップに変えていきたい方、
行っている学びの場の企画・運営を磨きたい方、基礎から実際の企画までを学ぶためのプログラムを開催します。
〇開催日:2024年4月20日(土)13:00~17:30
〇開催方法:対面(エンパブリック根津スタジオ)+オンライン
詳細・申込はこちら https://peatix.com/event/3878065/

◆5◆ empublic Studio説明会 開催!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「変化・価値創造・協働のソフトスキル」を多くの人が使いこなせるように、コンテンツやセッション、体験機会を広げる交流の場が、empublic Studio です。
新年度に新しいことを始めようと思っている方に、ぜひスタジオを活用いただければと思います。
4月から毎月1回スタジオ説明会を開催していきます。その第一弾です。
スタジオのことが気になっている方、どう使えるのか知りたい方(登録済の方も含めて!)、ぜひお立ち寄りください。
〇開催日:2024年4月9日(火)20:30~21:30
〇開催方法:オンライン
参加登録 https://peatix.com/event/3900945/

◆6◆empublic Studioラジオ「empublicの一語一歩」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
毎週一つ「気になる言葉」を取り上げ、そこから今の社会や仕事・暮らしのヒントとなることを考えていくオンラインラジオです。
SpotifyとApple Podcastで配信中。「一語一歩」で検索を。
毎週木曜16時に新エピソードを配信!
Spotifyはこちら:  https://open.spotify.com/show/4gRXIw1HxACPrFMfI83HKZ?si=27b68eaff0f040c5
<最新エピソード>
#35「予防」~危機感を伝えても、人が動かない時どうしたらいい?
#34「ペルソナ」~勇気をもって対象者を具体像に絞ることで見えてくることとは?
#33「欲望」~「満たされない」の連鎖に陥らないためには?

◆7◆ 編集後記
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
スタッフの渡邉です。能登半島に来て、はや3週間ほど経ちました。
データでは見えて来ない被災の現場を見学したり、能登らしい復興に向けた住民の意見交換会を実施したり、エンパブリックで学んできたことも活かしながら現地のサポートをさせていただいています。
対話や関係づくりって「重要だけど、緊急じゃない」と思われて後回しにされがちです。
しかし、対話の仕方をちゃんと学んだり、ちゃんと関係づくりをすることも、いつかくるかもしれない非常事態や大きな変化の時にこそ力を発揮できるものだな、と改めて考えています。 (渡辺)
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
株式会社エンパブリック
メルマガ「根津の街から」
(第238号 2024年3月29日配信)
発行責任者=広石 拓司

empublicメールマガジン「根津の街から」(2024年3月8日)

―<INDEX>――――――――――――――――――――
◆1◆ 広石コラム「居酒屋以上ワークショップ未満」
◆2◆【期間限定】2024年春 育休復帰応援キャンペーン!~「復帰後の働き方を考える」動画講座を無料公開!
◆3◆【講座】参加型の学びの場の創り方 ~ワークショップ、参加型の講座・研修をデザインする技法
◆4◆【動画講座】未未来志向アクセラレーター~組織・地域に前向きな変化を起こすには?
◆5◆ちよだコミュニティラボライブ2024開催!
◆6◆ empublic Studioラジオ「empublicの一語一歩」
◆7◆ 編集後記~スタッフ渡邉が能登に派遣されています
――――――――――――――――――――――――――
まだまだ冬らしい寒い日々が続いておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。桜が待ち遠しいですね。
エンパブリックでは今、新年度に育休から復帰する人を応援するキャンペーンを行っています。
育児と仕事の両立に向き合い、周りの力を借りるヒントがたくさんあります。
ぜひ周りの方にもご紹介いただき、ご活用いただけたらと思います。(中村)

◆1◆ 広石コラム「居酒屋以上ワークショップ未満」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
長野県と取り組んでいる「まちむら寄り添いファシリテーター」の取組みで、今年度「対話と共創を地域で進めるために探究したいこと」をテーマに、県内各地で実践するみなさんと3つの探究グループを立ち上げ、検討してきました。
探究テーマの一つが「居酒屋以上ワークショップ未満の場を考える」というものでした。

「友人や同僚と居酒屋では多くの人が話して盛り上がり、そこでは個人のことも地域や社会のことも話したりする。しかし、ワークショップとなると参加する人は限られる。
居酒屋とワークショップの間にあるコミュニケーションが地域に求められているのでは?」というテーマで、考えてきました。

話し合う中で「ワークショップ参加へのハードルの高さ」が話題となりました。
そこで出たのが「その場でうまく立ち居振る舞える自信がなければ、参加しづらいのでは?」という意見です。

ワークショップではファシリテーターが設定したテーマや進行に、うまく乗ることが求められている。
的外れな意見を言うと、なんとなくな失望が広がりそう。
また、自分の発言が流されず、残ってしまうことは警戒してしまう。
その結果、ワークショップでは「企画・進行役の期待に沿える“良い子”」でなければならないと、参加者が勝手に思ってしまいのではないか?

その中で、間にあるものとして「ソーシャル・スナック」が取り上げられました。
知人との飲み会ではなく、ホスト役の人がつながっている多様な人が集い、軽く飲食しながらホストはお客さんの話題に沿って話を聞き、同じような関心のある人がいたらつないでくれる。
ここでは、コミュニケーションすること自体が目的にでき、参加者が自分の話をできる場であり、話さなくてもいれる場としても成立している。

この話をしている中で、エンパブリックの創業の一つのきっかけは「日本にはホームパーティが足りない」とNPOや社会起業の支援をしていて感じたことだったと思い起こしていました。

イメージしているのは、アメリカなどで行われる家族それぞれの知り合いが一同に集まることで、日頃の分野や立場の違う人が安心して出会い、話せるようなホームパーティです。
父親の仕事仲間の金融の人と、母親の生協活動の仲間の環境活動家、子どもの友人の起業家が出会い、お互いのことを知り合い、意見交換もできる。
そのような場を通して、自分のことを他分野の人に話し、日頃とは違うフィードバックをもらえる。そのようなコミュニケーションを通して分野や立場を超えたソーシャルキャピタルが生まれていく。

社会課題や環境問題に多くの人が関心を持っています。
しかし、自分がどう考えているのか、言葉にした経験を持つ人は少ないでしょう。話したことがなければ、自分の中にある漠然とした関心を整理し、自覚することも難しい。
社会や地域の活動をする人は、どう参加者を増やすか、悩んでいます。
その時に大事なのは、参加していない人は無関心なのではなく、まだ言葉になっていない思いを持っている人であり、ゆっくりとコミュニケーションを始めることではないでしょうか。
そのように考えると共に、「居酒屋以上ワークショップ未満」の場について、どのような場が求められているのか、何ができるか、考え続けていきたいと思っています。

*長野県まちむら寄り添いファシリテーターWEB  https://nagano-machimura.net/

◆2◆ 【無料公開・期間限定】2024年春 育休復帰応援キャンペーン!
~「復帰後の働き方を考える」育休復帰の先輩たちの声から作成された動画講座でビジネスモードに整えよう!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
この春に育休から職場復帰する方にとって、いよいよ復帰の時が近づいてきました。
復帰準備では、保育園など子どものことに気が向きがちで、自分自身の仕事についての準備は後回しにしがちです。しかし、育休からの復帰後にどう働けるかは、その後のキャリアに大きく影響します。
エンパブリックでは、育休後コンサルタントの山口理栄さんとのコラボの経験、育休復帰前後の方の調査を基に、「育休復帰Day1応援プログラム」を開発・提供しています。
現在、育休から復帰する方のための応援キャンペーンとして、どんな仕事をしたい? 職場復帰面談の準備は? パートナーとの役割分担は?など復帰後の働き方を考える動画講座を無料公開しています。
育休中の方、育休からの復帰前後の方、その方たちをサポート・支援する立場の方に、ぜひご紹介ください。
*期間限定(~4/7まで)・200名様限定で、参加登録受付中です。
詳細・登録はこちらから https://empublic.jp/24harufukki

〇「育休復帰応援キャンペーン」の目的、動画講座の内容、使い方ガイドを紹介する説明会をランチタイムに開催します。
【育休復帰応援キャンペーン 説明会&意見交換会】
開催日時:3月13日(水)&19日(火) 12:15~12:45 (2回は同じ内容)
開催方法:オンライン(zoom) 参加費:無料
お申込はPeatixから https://peatix.com/event/3875580

◆3◆【講座】参加型の学びの場の創り方 ~ワークショップ、参加型の講座・研修をデザインする技法
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
セミナーや研修、イベント、学習会を、一方通行の講義・座学から、双方向型で、参加者同士でも学びあい、その体験が変化を生み出すようなワークショップに変えていきたい方、
行っている学びの場の企画・運営を磨きたい方、基礎から実際の企画までを学ぶためのプログラムです。
〇開催日 :2024年4月20日(土)13:00~17:30
〇開催方法:対面(エンパブリック根津スタジオ)+オンライン
詳細・申込はこちら https://peatix.com/event/3878065/

◆4◆【動画講座】未来志向アクセラレーター ~組織・地域に前向きな変化を起こすには?
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
未来への変化への動きを個人のものに止めず、(今は変化に前向きでない人も含めて)組織や地域を次世代バージョンにしていくよう周りの人に働きかけていく。
そんな未来志向で働きかけていく方たち(未来志向アクセラレーター)を理論・実践例から考える講座シリーズの動画配信版です。単品販売は3月31日まで!
〇内容紹介ページ https://empublic-studio.jp/future_ac_ondemand

<未来志向アクセラレーター シリーズ>
1.組織・地域のトランスフォーメーションを促すリーダーシップとは?
2.未来志向の組織文化へ動き始めるには?
3.変化や大きな問題を”他人事”にしないビジネスパーソンを増やすには?
4.みんなで”ゼロカーボンのまち”を実現するには?
5.人的資本戦略が、地域に今、なぜ大切なのか?
6.人づきあいや気持ちを上手に扱う「技術」とは?
7.今、理解しておきたい“DEIB”のこと
8.これがしたい!楽しい!から始まる『まちづくり』とは?

〇全8本セット 価格3,850円
>お申込 https://office.empublic-studio.jp/ent/e/3KjsnJYkMMDGJYk4/
〇単品販売 1本880円(3月31日まで!)
>お申込みはPeatixにて https://empublic.peatix.com/events

◆5◆【3/17】ちよだコミュニティラボライブ2024開催!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
千代田区とエンパブリックで取り組む「ちよだコミュニティラボ」は、千代田区で活動する人、何か始めたい人が集う、年に一度の大交流会です。
今年は3月17日(日)に「わたし発!価値共創チャレンジ@ちよだ」をテーマに開催します。
新しいことは、いつも誰か一人の思いから始まり、人がつながることから共に創られていきます。
「千代田にあったらいいな」を在住者だけでなく、在勤、在学の人も一緒に考え、共に創っていく交流イベントです。
詳細はこちら https://chiyolab.jp/lablive24entry

◆6◆ empublic Studioラジオ「empublicの一語一歩」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
毎週一つ「気になる言葉」を取り上げ、そこから今の社会や仕事・暮らしのヒントとなることを考えていくオンラインラジオ。
SpotifyとApple Podcastで配信中。毎週木曜16時に新エピソードを配信。
https://open.spotify.com/show/4gRXIw1HxACPrFMfI83HKZ?si=27b68eaff0f040c5
<最新エピソード>
#32「イベント」~非日常の力を活かして毎日をちょっと豊かに
#31「セルフ ブランディング」~したい仕事を引き寄せるには?
#30「プロジェクト」~“そのうち”と思うことを実行するためのプロジェクト化!
#29「バックキャスティング」 ~実現したい未来への意志を持つには??
#28「エンパシー(共感)」~ 違う状況・立場の人の気持ちを理解するには?

◆7◆編集後記
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
エンパブリックスタッフの渡邉さやが、3/7~4/5まで、能登半島地震の復興支援を行う組織の事務局への派遣として、七尾市で滞在して働く事となりました。先月プレで2日間滞在し、実際に現地を訪れて感じた事も多かったようです。「現地の状況に今まで外側にいたからこその視点を重ね、自分の立ち位置だからこそできる事を、探り探りではありますが、学びながら、少しでも被災地のみなさんの力になれたら」という思いで現地入りしています。被災された方々が少しでも早く心休まる日常を送れるよう願っております。(中村)