答を出すのが優秀? ~empublicメルマガ 2017年8月18日発行
/カテゴリ: メールマガジン/作成者: empublic事務局◆empublicメールマガジン「根津の街から」(2017年8月18日発行) -◆
今年の8月は雨ばかり。ゲリラ豪雨や雹、竜巻、巨大台風と近頃、気候が変じゃんと感じる方もいいのでは。
海もガラガラで、夏物も売れず、昨日のニュースでは、この気候で8月前半だけで2,400億円の損失と。
気候変動が、いよいよ実経済に大きく影響しているのかも、ちょっと感じてしまいました。 (矢部)
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<INDEX>
◆1◆ コラム「答を出すのが優秀?」(広石)
◆2◆ ゼミ「問いかけ力を磨こう」 火曜コース・スタート(8/22~)
◆3◆ 雑談から始まるファシリと場づくり(8/19)
~つながりと協力を促すファシリテーションの基礎
◆4◆ 自分らしい次の生き方・働き方をデザインしよう
~自分への理解を深め、自分の軸(ミッション)を探る4つの対話(8/26、9/3)
◆5◆都心ならではのつながり方、コミュニティを考える!
千代田区マンション・コミュニティ・ゼミ 公開対話
「聴こう、話そう これからの千代田のコミュニティのこと」(9/10)
◆6◆ 杉並地域大学「ソーシャルフェスでマチの課題を解決しよう!」 8/26~
◆7◆ 編集後記
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◆1◆コラム「答を出すのが優秀?」(広石)
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学校のクラスで「出された問題を解ける子」と「疑問をどんどん出す子」とがいると、「解ける子」の方が、”優秀”とされがちです。
子ども時代のこの経験が根強く残ってしまう事が、色々な場面で弊害を生んでいると思います。
「企業の新規事業を開発する」「地域活性化をする」という時に、求められるのは「答」です。
経営陣ら上層部はお題を出せば、誰かが解いて100点の答を出してくれると思うのです。
それに対して部下は、上司が求めている要求を満たすように必死に答を考えます。
そして、提案すると「これで本当に100億円稼げるのか?」「これで人口は増えるのか?」と要求水準を満たすか確認してきます。
それに、完璧な答ができないと、「それじゃ、答になっていない」と却下します。
そうやって、新規事業を、地域活性化を考え続け、「失われた〇年」は続いていきます。
このやり取りで、上層部と部下に共通しているのは「正しい答がある」を信じていることです。
「正解はない」とどこかでわかっていても、「解く=優秀」の呪縛から逃れずにいます。
今の時代、新規事業を開発する時、地域を活性化する時に必要なのは、「どんどん疑問を出す」存在です。
「100億円稼げる新事業を作れ」という上層部に対して、
A)「わかりました」と答えて100点の回答を作ろうと頑張る部下のいる会社と、
B)・なぜ100億円なのですか?
・いつまでに、どのようなステップで稼ぐと会社の未来につながるでしょうか?
・今、私たちの会社の負えるリスクは、どのようなことでしょうか?
・この会社は、今の社会、10年後の社会でどのような役割を果たせるでしょうか?
と問いかける部下がいる会社の、
どちらに未来があるでしょうか?
その問いかける部下を評価し、一緒に考えようと上層部ができるか、
そのような問いかけが社内に広がるよう推進できるか、
それができないと、正解のない問いの正解探しに疲弊してしまうのでは?
答を出すこと、解くこと、ソリューションの呪縛を解きほぐし、あなたの考えていることを、素直に周りの人たちに問いかけてみませんか?
◆2◆ ゼミ「問いかけ力を磨こう」 8月火曜集中コーススタート(8/22~)
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問うことは解くこと以上に、その人の価値観、知識、経験、状況への向き合い方に影響を受けるため、質の高い課題解決アクションにつながる質の高い問いを生み出すには、理論も技術も大切になってきます。
6つの場面で問いをつくる技術を学びながら、自分の問題意識を多面的に磨き、変化を起こす「問いかける力」を、実践を通して身につけていきます。
【8/22~ 火曜夜コース・スタート】各回火曜 19:00~21:30
第1回:8/22:問いかけ入門 ~アクティブ・リスニング
第2回:8/29:関係性を育む問い ~合意形成ファシリテーション
第3回:9/5 :学びを促す問い ~ラーニング・ファシリテーション
第4回:9/12:チーム力を高める問い ~ダイバーシティ・ファシリテーション
第5回:9/19:問題の本質を探る問い ~システム思考 ファシリテーション
第6回:9/26:未来を拓く問い ~イノベーション・ファシリテーション
(セット申込の方は欠席会を、別コースにふりかえることができます)
※10/23~ 月曜夜コースも受け付け開始!
【ナビゲーター】 広石拓司
【詳細・お申込み】 https://empublic.jp/questioning
◆3◆ 雑談から始まるファシリと場づくり(8/19)
~つながりと協力を促すファシリテーションの基礎
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「雑談から始まるファシリと場づくり」は、ファシリの知識を伝えるよりも日常の中で話し合いや交流の場を運営していて、うまくいかない時に、どこをチェックすればいいのか、自ら問いかける力を学び、継続的にファシリテーションを上達していける方法をお伝えしています!
(ナビゲーター:広石拓司)
*「雑談から始まるファシリと場づくり ~つながりと協力を促すファシリテーションの基礎」
8月19日(土) 10:00~13:00
*「ワークショップ・デザイン~参加型の学びの場の作り方」
9月24 日(日)10:30-17:00 https://empublic.jp/5162 とのセット受講もお得です!
◆4◆ 自分らしい次の生き方・働き方をデザインしよう
~自分への理解を深め、自分の軸(ミッション)を探る4つの対話(8/26、9/3)
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何かと話題の働き方改革、働き方改革には会社のシステムや社会の変化も必要ですが、それぞれの個人が「自分」としてどう生きるかがとても大切じゃないかと思っています。
仕事や生活について、今、これまで、これからといった視点からの問いかけから、これからの「自分の軸=ミッション」を見つけ出すワークショップで、次の自分の働き方を考えてみませんか。
【プログラム】
○8/26(土)13:00~18:00
第1セッション:自分のトリセツをつくろう
第2セッション:これまでの自分のストーリーを見つめなおそう
○9/3(土)13:00~18:00
第3セッション:これからの自分をビジュアル化してみよう
第4セッション:ミッションをまとめ、次への第一歩を発表しよう
【ファシリテーター】 矢部純代
【詳細・お申込み】https://empublic.jp/7309
◆5◆都心ならではのつながり方、コミュニティを考える!
千代田区マンション・コミュニティ・ゼミ 公開対話
「聴こう、話そう これからの千代田のコミュニティのこと」(9/10)
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都心の町で心地よく暮らし、時間を過ごしていくには、どのようなつながりがあるといいのでしょうか?
変わりつつある千代田区で、これからの地域のつながり、コミュニティはどうなるのか、どのように作っていけるのでしょうか?
都心ならではのつながり方、昼間を支える会社員の関わり方、退職後の地域参加、子育てしやすい環境、地域の中の助け合い、町のイベントへの参加などをテーマに、都心ならではの町のつながり、コミュニティについて考える区民の企画・運営参加の対話を開催します。
千代田区在住者はもちろん、在勤者の方も歓迎です!
多様な立場・世代の方が集う場で、伝統と最新の同居する都心コミュニティの未来を一緒に考えませんか?
・開催日 2017年9月10日(日) 14:00~17:00 @千代田区役所
・詳細・申込 http://chiyolab.jp/archives/2588
◆6◆ 杉並地域大学「ソーシャルフェスでマチの課題を解決しよう!」 8/26~
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地域の課題や活動を、多くの方々に知ってもらい、一緒に問題に向き合ってもらうには、ただ課題の重要性や解決の必要性を訴えるだけではなく、音楽やアートも必要ではないでようか?
「地域課題×楽しさ」のイベントの企画・運営を通して、仲間と地域のことを調べたり、プログラムを工夫したりする中で、人がつながる場を生み出す楽しさと技術を実践的に学びます。
杉並地域大学全11回のプログラム、 8/26(土)スタートです!
◆7◆ 編集後記
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ポーラの広告をみて、共感しました。「この国には幻の女性が住んでいる~」から始まるもので、「誰かの“そうあるべき”が重なって、いつのまにか私が私の鎖になりそうになる」と。
あれを見て、私のことだ!と思った方も多いのではないでしょうか。
社会や男性の「そうあるべき」が、、と捉える方もいるかもしれませんが、私はそれよりも「自分の中でのそうあるべき」というのものの呪縛から抜け出せない女性が多いのではないかと思いました。
ずうずうしく生きているようなアラフィフの私ですら、そういうところがあるかもなと思っています。
このCMを通してポーラでは、現代社会に「問い」かけているそうです。
「あなたを縛る鎖の正体はなんですか」と。(矢部)
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株式会社エンパブリック メルマガ「根津の街から」
(第172号 2017年8月18日配信)
発行責任者=広石 拓司
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配信停止希望の方はこちらからお手続きをお願いします。
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開催レポート:私の仕事とSDGsの関係を考えよう!~私の仕事の価値再発見!
/カテゴリ: ばづくーるスクール・レポート, レポート/作成者: 矢部 純代8/5 に「私の仕事とSDGsの関係を考えよう!~私の仕事の価値再発見! 」を開催しました。
エンパブリック便り8月号
/カテゴリ: ニュース・お知らせ, 最新情報/作成者: empublic事務局エンパブリック便り8月号を発行しました。
8月~10月スタートの講座を紹介しています。
コラム「複雑な問題とは?」広石拓司
これまでの問題解決は、ロジカルに問題を分析し、最も重要な原因を同定し、それをなくす・対応するプロセスを意味することが大半でした。これは、シンプルな問題には、とても有効でした。
しかし、現在は、複雑な問題に取り組まなければならない時代です。
少子化対策は保育園を作れば、また子育て世帯に給付金を出せば、解決するでしょうか?
保育士、介護職、建設現場などの人手不足も、給与が低いのが原因と言われますが、経営者にとって現実的な10%程度のアップでは解決できないでしょう。
企業文化の改革、イノベーションの実践、サステナビリティ、医療費の適正化、貧困問題、地域包括ケアなどなど、多くの人が問題と考え、取り組んでいるにも関わらず、状況が悪化するものが多くあります。それらの問題に「複雑な問題」なのに「単純な問題」の解決法でアプローチしている場合が多くあります。
複雑な問題とは多数の要素が相互作用して生じる問題であることから、要素に分解してしまうと、相互作用の影響が失われてしまい、問題そのものが見えなくなります。それは人を要素に分解すると「人」ではなくなってしまうのと同様です。
複雑な問題の時代には、医学に例えると西洋医学的な分解するアプローチから、身体全体の対応力を整えていく東洋医学的なアプローチへの転換が必要なのです。
新プログラム「複雑な問題の解決に挑むためのダイナミック・パートナーシップ実践法(全2回)」が始まります!