[10/28]ロジカル思考だけでは解けない問題に挑む!システム思考・デザイン思考(問いかけ力ゼミ5・6)

[レポート]WS「クリエイティブな問題解決をデザインする 」

7/IMG_168724(日)「クリエイティブな問題解決をデザインする ~ ソーシャル・グッドのために“アイデアの補助線”を使いこなそう!」を開催しました。社会問題解決への参画を「しなきゃだめだから」と促すのではなく、 「自分もしたい!」と思ってもらえるような取り組みのアイデアの作り方を、実践例を踏まえて学び、実際に考えてみるワークショップです。

子どもの支援、ま ちづくり、保育園、農村活性化、地域医療、新規事業企画など10名の参加者の活動テーマは多彩ですが、それぞれ自分の目の前の課題に、どう関心をもっても らい、参加してもらうのかという問題意識は共通しています。

ゲスト・ナビゲーターであるサイト「アイデアの補助線」主宰の鈴木雄飛さんの話は「アイデアとは何か?」から始まりました。 「挨拶をする」というだけな らアイデアではないかもしれませんが、「つながりたい人と関係をつくるために挨拶を工夫する」のはアイデアです。つまり、アイデアは「問題を解決するため に何を、どう工夫するのか」ということであり、良いアイデアは「問題」を、どう明確にするかから始まっていると紹介。「問 題」が起きている理由を、その場にいる人の感情にも焦点をあてて見直すと、再発見があります。新しい問題の切り口が新しいアイデアの必要条件だとすると、 十分条件は、世の中にあるヒントをたくさん集めること。「広告の仕事をしていると、新しいことを考えるには、何が新しくないかを知る必要があると教えられ る」と鈴木さん。彼の個人ファイルには3000を超える事例のストックがあります。これまでに既に行われたことを、たくさん知り、それをただパクるのでは なく、既にあるものに”新しさ”をどうプラスできるかがクリエイティブなんだと紹介してくれました。その時に、どう既にあるものを分析し、自分のものとす るか格闘の記録が「アイデアの補助線」なのもかもしれません。「このサイトをヒントに、一人ひとりが自分のアイデアの補助線をつくっていってもらえたら」 と鈴木さんは話していました。

デザイン思考の特徴は、商品やサービスの「機能」以上に、それらを使って行っていることの「動機」に焦点をあてることです。後半のワークショップでは、 「動機の変化」に焦点をあてたワークショップ・オリジナルの「アイデアづくりキャンバス」で、既存事例をトレースし、どう発想が生まれるか、追体験をした うえで、自分自身の課題のアイデアづくりを行いました。

参加者のみなさんは、日ごろ、多様な現場にいるからこそ、現場の人への深い洞察がありました。その課題認識を「動機の変化」に焦点を当てて、キャンバスを 埋め、最後に「新しい解決策のストーリーテリング」を発表しました。みなさん1時間という限られた時間なのに、洞察があるゆえに、新しいデザイン思考型の 解決方法が生まれていました!
現場で困っている人に寄り添う気持ちを大切にすることが、アイデアの源泉となる。そのことが、参加者のみなさんにとって、次の活動への新しいエネルギーになりそうなワークショップでした!
このプログラムも、改善し、継続的に行っていきたいと思います。

開催レポート 「自分のミッションを探求しよう!」

7/30・31の週末に、「自分のミッションを探求しよう」を開催しました!

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[レポート] 7/10、「システム思考を使ってイノベーション・ストーリーを作ろう」

13658927_1091900727539036_4916430385583383381_n7/10、「システム思考を使ってイノベーション・ストーリーを作ろう」を開催しました。他分野で課題解決に取り組んでいる方たちと、最初から「時間 がシステム思考の特徴とは?」「ロジカルシンキングに慣れた会社で伝えるには?」「ループ図で未来を描けるのか?」などたくさんの疑問を基に考えていきま した。ロジカルシンキングに慣れていると、要因の関係を表すループ図もつい要素分析的に考えますが、 全体の動きから見えるマインドモデルを考えることがイノベーションを考えるヒントになります。

システム思考が効果的に使えるのは、「最初は良いと思っていたことが、悪い結果を引き起こしてしまうような問題」です。一つの文脈ではいいのに、他の文脈が遅れて影響してくるということをまとめる考え方が、ロジカルシンキングでは苦手です。

システム思考を使うことで、
・日頃のメンタルモデルで抜け落ちがちな項目やフィードバックの関係をとらえる
・モデル構築のプロセスで、問題がどう生じるか、欠けている項目、関係性を見つけ出
・モデル構築のために、データ、観察、問題の深い理解を進める
という効果があります。

後半では、原型ループの意味と使い方の解説の後、8つの事例ストーリーがどの原型ループが当てはまるか、どう図にできるかを考えました。
最後に、現状の悪循環を起こしている考え方をふりかえり、考え方と行動を変えることで、どう新しい循環が生まれるか、ストーリーの作り方の解説を行いました。

参加者の方から「システム思考が具体的にイメージできるようになった」という声を多数いただきましたが、ビジネス現場での使い方を体験したかったという声 も。佐藤さんとのふりかえりで気付いたのは、システム思考を従来の論理的な思考法で説明していたのでは?ということ。システム思考をシステム思考的に全体 を俯瞰した解説手法を作ろうという話になりました。バージョンアップ版を楽しみにしてください!

 

empublicメールマガジン「根津の街から」 Vol.150 2016/7/7

◆◇― empublicメールマガジン「根津の街から」 ―――― Vol.150 ―◇◆

(2016年7月7日発行) さらに読む

つながりを地域の力にする文京区「活動支援コーディネーター育成講座」がスタート!

つながりを地域のミライの力に!をテーマに、「活動支援コーディネーター養成講座」を文京区でスタートしました。
地域には困りごとのある人、地域活動に課題を抱えている人もいますが、同時に課題解決に役立つような経験・スキル・ネットワークを持つ人もたくさんいます。両者を結び付け、良い結果を生み出す「つなぎ役」をコーディネーターと呼びます。

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今の地域社会でコーディネーターの役割が必要とされています。かつては地域コミュニティには、課題を発見したり、人を紹介したりする人がいましたが、現在 は地縁が弱くなり、以前よりも、つながりが生まれにくくなっています。社会福祉協議会などでの専門的なコーディネーターも必要ですが、専門家だけでは地域 で多様な場面で必要とされる「つながり」に対応はできません。

文京区で住民主体の地域課題解決プロジェクトづくりに3年間取り組んできて、「文京区で住み、働き、学ぶ人たちの経験や知恵、意欲をもっと地域で活かせる機会」が もっともっと必要だと実感しました。社会も地域もどんどん変化しており、新しい状況や複雑な課題が生じています。それに柔軟に機敏に対 応できるのは「地域の力」しかありません。地域課題解決プロジェクトの実行段階では、専門家による相談やアドバイスも大切ですが、地域内の相互支援が大き な役割を果たしています。そこで、地域にたくさんのコーディネーターが増えると、もっと地域プロジェクトが加速するだろうという思いも込められています。

そこで、地域や活動の中で必要とされる質の高いつながりを生み出す人が増えるように、今年度からコーディネーター講座がスタートしました。

地域のつながりづくりの基礎は対話を通した関係性づくりにあります。そこで、ファシリテーター養成コースを基礎編とし、そこから希望する方が応用編としてコーディネーター養成コースへと進みます。各コースとも、講座と実践経験の組み合わせで行います。ファシリテーター養成コースでは、ファシリテーションの基礎を学んだうえで、実際に、地域住民が参加する「文京ミライ・カフェ」を区民受講生が企画から運営までを担当し、実践を通して、技術を習得し、地域課題の理解を深めていくのです。

今年度から、会社での経験を地域に活かしたい人、中所企業診断士、地域活動の難しさを感じている人、対話の場の主宰者、コミュニティスペース運営者、近年引っ越 してきて文京区との接点を作りたい方、地域づくりに関心ある学生など、20代~60代の27人の受講生でスタートしました。文京ミライ・カフェに参加し、 「このような場を自分も作ってみたい」と考えたからという方も数名いらっしゃいました。

 

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活動支援コーディネーター養成講座の情報は「文京ソーシャルイノベーション・プラットホーム」のサイトで掲載しています。>こちら