empublicより「不確かな状況でのチーム運営」~empublicメールマガジン「根津の街から」(2020年4月9日発行)
/カテゴリ: メールマガジン/作成者: 新村絵美◆empublicメールマガジン「根津の街から」 -◆
(2020年4月9日発行)
エンパブリック代表の広石です。
COVID-19の感染が広がり、緊急事態宣言も出されました。
みなさま、体調にお変わりはありませんでしょうか?
私たちも対話の場づくりが主活動ですので、イベント等は2月末からほとんど中止で、一部オンライン開催となっています。
スタッフも在宅勤務となっています。
多くの皆様が、仕事の中断や働き方の変化など様々な課題に向き合っていると思います。
また、本メルマガは医療・福祉関係の方にも多数届けさせていただいています。
とても大変な状況の中でご苦労されていると思います。本当にありがとうございます。
多くの方が困難な状況に置かれる中、私たちには何ができるのだろうか?と考えていました。
そんな時、アメリカの人材開発の最大ネットワークATDのサイトに
「Leading in Uncertain Times: 3 Things to Do Right Now」という記事が掲載されました。
「不確かな状況でのリーダーの役割、今直ぐすべき3つのこと」と訳せますが、
読んでいて、この内容は日本の様々な状況に置かれている方たちにヒントになると思いました。
そこから、不確かな困難さの中、人と人の距離が離れがちな時のための「対話」が必要だと考えました。
そこで、変化し、不確かな状況のチーム運営を考える対話のための「問いかけカード」を開発しました。
エンパブリックのサイトから、みなさま無料でご利用いただけます。オンラインの対話にも適しています!
https://empublic.jp/teamt2oikake
弊社の中で試行したところ、「気分が楽になった」という声もありました。
ぜひ、ご活用いただき、今の時間をふりかえる対話を行っていただければと考えています。
今回は、突然の出来事から行動変容が求められ、かつ先が見えない状況が続いています。
そのような時こそ「つながっている感覚」が、とても大切になると思います。
ぜひ協力し、離れていても助け合うことで、この困難を乗り超えていきましょう!
*<ご参考>
現状のCOVID-19対策の数理モデルの考え方は、クラスター対策班の東北大の押谷教授の資料がとてもわかりやすいです。
ご存知の方も多いと思いますがPDFのURLを共有させていただきます。
https://www.jsph.jp/covid/files/gainen.pdf
ー<INDEX>ーーーーーーーーーーーーーーー
◆1◆ [コラム] 不確かな状況でのチーム運営
◆2◆ 問いかけカード「今の状況を分かち合う」「チームのこれからを考える」
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◆1◆[コラム] 不確かな状況でのチーム運営(広石)
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今、Social Distancingとも呼ばれるように、人と人の距離を空ける必要に迫られています。
物理的な距離が離れることに加え、今までと同じ暮らしや働き方ができないことで、不安にもなります。
リモートワークについての研究では「距離には3種類ある」と言われています。
物理(場所と時間)、運用(人数、スキル)、アフィニティ(親和性;価値、信頼、相互依存)です。
そして、距離や時差の離れた状況で働くには、アフィニティ距離(affinity distance)を埋めることが大切だと言われています。
一緒に仕事をしている感覚は、職場でもオンラインでも大切なのです。。
アメリカでは、日本以上に厳しい制限、ロックダウンの状況にあり、リモートワークをせざるを得ません。
アメリカだからと言って全ての組織がリモートに慣れている訳ではなく、状況の変化に戸惑う人も少なくありません。
そんな状況に対して、ATDに2020年4月1日に出された記事が、
Leading in Uncertain Times: 3 Things to Do Right Now (著者 Annemarie Spadafore)です。
https://www.td.org/insights/leading-in-uncertain-times-3-things-to-do-right-now
ぜひ原文で詳細をご確認いただきたいのですが、「不確かな状況でのリーダーが今直ぐすべき3つのこと」の概要は下記のような内容です。
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□ 早期に、頻繁なコミュニケーションを(Communicate Early and Often)
危機的な状況では、人は落ち込み、沈黙してしまいがちです。情報がないことで不安にもかられます。
リーダーは確かなことを伝えなければと考えがちですが、確かなことを待ってコミュニケーションを止めてはチームは停滞します。
知っていること・決まっていること、知らないこと・決まっていないこと、今わかる見通しを正直に話すことで、信頼を高め、チームの士気を高めるでしょう。
□ チームを脅かす距離の克服を(Overcome Team-Threatening Distances)
アフィニティ距離に焦点を当てることで、他の距離の問題も克服しやすくなります。
チームの存在意義・目的を確認し、チーム・アイデンティティを共有することで、ストレス下でも衝突や誤解を防げます。
アイデンティティを共有できるチームのメンバーで、お互いに頼り合えるような関係を促すことも大切です。
ビデオ会議で関係を補いながら、期待を言葉にし、これまでと違うタイプのコミュニケーションの規範をつくりましょう。
□ 改めてチームを作り直す(Prepare for Intentional Re-Entry)
もう以前のやり方ではうまくいかないと考え、チームを改めて立ち上げる(Re-Entry)と考えましょう。
何が機能し、何がしないのか、協働を続けるのに何が必要か、この経験が長期的にどんな影響をもたらすか、オープンに対話しましょう。
チームについて話し合うための時間を確保し、対話することで、環境変化に関わらず、つながり、意欲あるチームをつくれるでしょう。
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これらの内容は、変化に直面し、先が見えない様々な状況のチームや活動で応用可能です。
現状で、見通しが立たないこと、答がないことは多くの人が気付いています。
そのような状況で「どうなるんだろう。大丈夫か」という不安が先立つと衝突やとすれ違いがおきます。
無理に正解を伝えることではなく、不安を不安として言葉にでき、しっかり聴いてくれる存在です。
困難な時こそ、業務や日常を少し離れ、時間を取って、現状やチームについて話し合う時間を確保してみませんか?
ぞれぞれの視点からの現状の共有、以前からの変化、どうしたいかなどを言葉にし、聴きあうことで、
「もう平時ではない」と自分で納得できると、次の動き方も見えてくるでしょう。
その対話を効果的に進めるツールとして、問いかけカードを作りましたので、ご活用ください。
どんな時も、できることはあります。
ともに頑張りましょう!
◆2◆ 問いかけカード「今の状況を分かち合う」「チームのこれからを考える」
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現状やチームについて話し合う時間を確保しようと思っても、どう話すといいか、迷ってしまうかもしれません。
そこで、対話を効果的に進めるツールとして、「問いかけカード」を開発し、公開しました。
問いかけカードは、テーマに応じた対話を進めるための10個程度の問いをセットにしたものです。
エンパブリックのサイトから、無料でPDFをダウンロードし、ご利用いただけます。
1枚に1つの「問い」がありますので、印刷して提示したり、オンラインの画面共有で提示して利用できます。
カードで出された問いについて、メンバーが自分の考えを話し、それをお互いに丁寧に聴いていきます。
順に出されるクイズに、メンバーで答えていくような形で進めることができ、楽しさもあります。
○「今の状況を分かち合う問いかけカード」
現状についてメンバーがどう感じているか、できていること・いないこと、今後に向けての考えを話し合うための問いのセットです。
○「チームのこれからを考える問いかけカード」
改めてチームで大切にしたいこと、実現したいこと、助け合えることは何か、それぞれが言葉にして分かち合うための問いのセットです。
*詳しい使い方、ダウンロードはこちらから
https://empublic.jp/teamt2oikake
ぜひ使ってみた際のご感想、ご提案などもお寄せください!
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株式会社エンパブリック メルマガ「根津の街から」
(第195号 2020年4月9日配信)
発行責任者=広石 拓司
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