empublicメールマガジン「根津の街から」Vol.152
◆◇― empublicメールマガジン「根津の街から」 ―――― Vol.152―◇◆
(2016年8月19日発行)
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8月ももう半ばですね。夏休みをいかがお過ごしでしょうか。
ここ根津では、外国からの観光客をよく見かけます。
先日、ランチタイムにお弁当を買いに行った時、店員の年配女性と外国の観光客が流暢な英語で話していました。
2人ともとても良い笑顔で、こちらまで気持ちが明るくなりました。
4年後の今ごろは東京のあちらこちらで、こんなに良い笑顔を見られるのかと思うと、わくわくします。(宮尾)
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1.コラム「組織が信頼されるとは?」(広石)
2.学びの秋へ!9月から始めましょう。根津スタジオで、クールな学びを!
(1)「問いかけ力を磨こう」9月・月曜夜・金曜昼の2コース スタート!
(2)縁パブ対話「信頼される組織って、なんだろう?」(9/2金 夜)
(3)つながりが未来を拓く!ソーシャルラーニング実践論
~教えあい、学びあえる協力・協働の作り方(9/4日)
(4)ワークショップ・デザイン(9/9金 午後)
(5)雑談から始まるファシリと場づくり(9/9金 夜)
3.文京社会起業アクション・ラーニング講座
すぎなみ地域大学「他者とつながる対話の場づくり実践体験プログラム」
4.ばづくーるラボメンバー募集中!
5.編集後記(広石)
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◆1◆ コラム「組織が信頼されるとは?」(広石)
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私は立教大学英英学部で「サステナビリティ&ビジネス」という授業を担当しています。
今年で4年目ですが年々受講生が増え、今年は280人もいるため、採点は結構たいへんです(;^_^A
この授業では、前半はソーシャルビジネスを、後半は既存企業のサステナビリティの取り組みを紹介し、学生に自分自身がどんなビジネスの担い手になっていきたいかを考えてもらっています。
この授業を担当してよかったと思うのは、授業の準備を通して、自分自身が欧米企業のサステナビリティの展開について深く知り、考えるようになったことです。
授業を担当する前は、なんとなく日本企業の環境への取り組みは進んでいると思っていたのが準備を通して、みごとにひっくりかえりました。
そして、日本企業が周回遅れに陥っていることに愕然としました。
色々と思うところは、また後日書くとして、一番思うことは、「環境問題や社会問題が起きていることが明白であり、企業が一社だけで取り組むのに限界があるなら、サプライチェーン全体で、また専門家のNGOとも、業界の競合他社とも力を合わせて結果を出さないといけない」という考え方の実践が、日本で定着していないことです。
日本企業は、どうしても「自分たちは、ちゃんと環境に配慮しているよ」に陥りがちで、他者に対して積極的に働きかけていこう、サプライヤーにも顧客にも問いかけていこう、という姿勢が弱くなりがちなのだと感じています。
学生のレポートで日本のビジネス界に必要だと思う変化を書いてもらっていますが、案外多かったのが「もっと日本企業は、問題を直視する必要がある」という言葉でした。
それは環境問題だったり、社会問題もそうですし、足元の社員の抱える問題も含めて、問題を直視するからこそ、チャレンジができるという考えなのだと思います。
この背景を考えてみると、「信頼」の構造に行き当たると思います。日本では「ちゃんと対応していること」「間違えではない解を持っていること」が評価され、そういう人が信頼されてきました。周りもそれを期待します。
しかし、それは複雑な問題が目の前にある時、解けない問題、対応しきれない問題がある時に「問題から目を背ける」「大丈夫ですよ、と言って一人でなんとかしようとする」「問題があること自体を情報発信しない」という姿勢に陥ってしまっているのかもしれません。
「自分たちは問題を抱えていて、努力しているが、解決できないところが残っている」と明確に伝えること。そういうアカウンタビリティこそが、これからの時代において「信頼される組織」になるのだと、企業も、受けとめる社会もシフトしていくことが、
サステナビリティだけでなく、色々な変革を促すために必要なのでしょう。
「無難な組織」よりも、「問いかける組織」がもっと増える必要があると思うのです。
*僕が授業で紹介したり、宿題としている動画やリンクをブログにまとめていますので、 もし興味ある方はご覧ください。 https://empublic.jp/hiroishi_lec/
*縁パブ対話「 信頼される組織って、なんだろう?~不信感を乗り越え、協力を実現するために 」 9/2(金)夜に開催します。 https://empublic.jp/5929
◆2◆学びの秋へ!9月から始めましょう。
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参加募集中のプログラムは、エンパブリック・サイトの「ワークショップ」から
ご確認ください! https://empublic.jp/nez_studio
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(1)ビジネス・市民活動に必要な【相手に問いかける力】って何?
≪広石ゼミ≫「問いかけ力を磨こう~正解のない時代を生きる視点・視座を身につけよう」
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問題にぶつかって自分ひとりの力ではどうにもならない時、どうしますか。
周りの人に助けを求めたり、何か有効な手段を探したりするかもしれません。
周りの人と協力して、困難な場面を乗り越えたいと考える人は多いでしょう。
このゼミでは、相手に問いかける実践と理論を通して、6つの視点を学びます。
現場ですぐに役立つ考え方、日常生活で問いかけるコツを徹底的に身に付ける「少人数・精鋭ゼミ」です。
ファシリテーター 広石拓司
【日時】
〇月曜夜コース・スタート! ※各日1コマ 19:00-21:30
・9/12(月)1「問いかけ入門~自分も相手も元気になる問い」
・9/26(月)2「関係性を育む問い(合意形成)」
・10/3(月)3「学びを促す問い」
・10/17(月)4「チーム力を高める問い」
・10/24(月)5「目の前の問題の本質に迫る問い」
・10/31(月)6「未来を拓く問い」
〇金曜昼コース・スタート! ※各日2コマセット 10:30-16:30
・9/16(金)1「問いかけ入門」 2「関係性を育む問い(合意形成)」
・10/7(金)3「学びを促す問い」 4「チーム力を高める問い」
・10/28(金)5「目の前の問題の本質に迫る問い」 6「未来を拓く問い」
※全ての回で8名限定(全6回一括お申込みの方優先) ※日程のふりかえ可能です。
【参加費】30,000円(全6回一括:特典付)/5,000円(各回単発)
>詳細・申込み https://empublic.jp/questioning
(2)≪縁パブ対話≫「信頼される組織って、なんだろう?~不信感を乗り越え、協力を実現するために」
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今の社会には、”なんとなく信頼できない”ということが、たくさんあります。
その信頼感の欠如が、いろいろな機能不全を起こしているのかもしれません。
「そもそも組織への信頼とは? 信頼はどう生まれ、失われるのか?」について、参加者のみなさんの経験をもちより、対話を通して考えたいと思います。
*ゲスト・キーノート 野本 仁(integrity)、広石拓司
【日時】2016年9月2日(金)19:00~21:40
【参加費】2,000円
(3)≪講座≫「つながりが未来を拓く!ソーシャルラーニング実践論
~教えあい、学びあえる協力・協働の作り方」
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実社会で起きている数多くの”正解のない問題”に、正解を追い求めても意味はありません。そこでは、自分一人で勉強して考えることよりも、異なる経験を持つ人たちが知識や情報をシェアしながら学びあい、協力して新しい答を生み出していくプロセスが重要になります。
現場にいる人のつながりから学びを充実させるには、何が必要なのでしょうか?
*ゲスト・ナビゲーター 佐藤真久(東京都市大学教授)、 広石拓司
【日時】2016年9月4日(日)13:30~17:00
【参加費】8,000円
(4)≪講座≫「ワークショップ・デザイン ~参加型の学びの場の創り方」
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一方通行のセミナーや研修ではなく、双方向・体験型のプログラムを企画するノウハウを、体験を通して学びます。
ワークショップの基礎からミニ体験、自分のプランづくりまで。充実の5時間です!
*ナビゲーター 広石拓司
【日時】2016年9月9日(金)13:00~18:00
【参加費】9,000円
(5)≪講座≫「雑談から始まるファシリと場づくり ~ファシリテーション実践基礎」
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日常の雑談や話し合いの中から、ファシリテーションのコツ、ポイントを抽出し、
体験を通してファシリテーションを学べるプログラムです。
日常で、どうファシリーテーターとしてあるといいのか、どこを改善していけばいいのか考えます。
*ナビゲーター 広石拓司
【日時】2016年9月9日(金)19:00~22:00
【参加費】5,000円
※ 9/9(金) ワークショップ・デザインとファシリのセット割引きがあります!
◆3◆ 今年も文京区・杉並区との協働の学びのプログラムが始まります!
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・文京区「文京社会起業アクション・ラーニング講座」は、自分の思いを地域で形に
していくために地域の人との対話やプレゼンテーションなどのアクションを通して
事業づくりを進めていきます。
・すぎなみ地域大学「他者とつながる対話の”場づくり”実践体験プログラム」では、
地域課題をテーマに多様な人が集う対話イベントの企画から準備・運営までを実際に行います。
9/3(土)のオープニング・イベント「仕事+ONE の暮らしを考えよう!
~地域での新しい役割が新しい自分をつくっちゃうかも!?~」は区外の方も参加可能です!
◆4◆ ばづくーるラボメンバー募集中!
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正解のない時代に求められる「問いかける力」を伸ばしたい。
自分の地域や職場で、ワークショップやファシリテーションを実践していきたい。
その思いを自分の現場で実践できるように。そして、活動の質をレベルアップしていくために、
すぐに使えるツール・教材を活用でき、経験を分かちあっていくコミュニティが
「ばづくーるラボメンバー」(月会費800円・税抜き)です。
特典の一つが毎月発行の「問いかけカード」。
ワークショップや会議ですぐに使えるカードをご提供しています。
8月のテーマは「関係性の入り口」。自己開示=心を開くきっかけに役立つカードです。
ぜひご参加ください!
【詳細・申込】http://bazcool.jp/
◆5◆ 編集後記(広石)
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この夏は色々と仕事が貯まってしまい、まだお盆休みをとれていないのですが、
土曜深夜に映画「シン・ゴジラ」を観てきました。
この映画のキャッチコピーは「虚構(ゴジラ)vs 現実(日本)」というものですが、
まさに、そういう映画で、今の日本、ありたい日本への問いかけがたくさんあります。
現状を否定するのではなく、しかし、ありうる可能性を問いかける姿勢は、
とっても大人な日本映画だと思いました。
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株式会社エンパブリック メルマガ「根津の街から」
(第152号 2016年8月19日配信)
発行責任者=広石 拓司
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