empublicメルマガ「根津の街から」 Vol.147(2016年5月17日)
◆empublicメールマガジン「根津の街から」 ― Vol.147 ―◆(2016年5月17日発行)
‥ INDEX ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
◆1◆ スタッフコラム:日常から学ぶ力が未知の状況への力になる
◆2◆ エンパブPick-up!:産後クライシスを乗り越える「問い」の共有とは
◆3◆ 根津スタジオからのお知らせ
◆4◆ ラボメンバー募集中!
◆5◆ 編集後記
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◆1◆ コラム「日常から学ぶ力が未知の状況への力になる」(広石)
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5/10に、ベテラン・コンサルタントの加藤誠也さんを招いて「ビジネスがおかしくなっている時、何を見失っているのだろう?」をテーマに対話を行いました。
加藤さんが企業の現場に入って一番危機感を覚えるのは「自分がわからないことを重要ではない」と考える人の存在です。これまでの自分の仕事経験から重要、重要でないと考える。それ自体は悪くないけども、それがすべてになってしまうと、経験則に当てはまらないこと、想定外のことが目の前で起きていると目に入らない、目に入ってもスルーしてしまう。その背景にあるのは、「自分には、まだまだわからないことがある」という畏怖の気持ちが薄まっていることだと指摘されていました。
自分のこれまでやってきたこと、誰かの指示、「バランスをとる」といった耳障りのいい言葉に頼り、自分自身で考えるのを避ける=学ぶのをやめるのが、仕事も会社も弱まらせてしまう危険性が高いのだと。
ここで、「学ぶ」という概念の転換がポイントになってきます。
「学ぶ」を情報の獲得や技能の習得を”教えてもらうこと”と考えてしまうと、経験を積めば、「こうすれば、こうなる」とわかるようになります。そうすると、作業は効率的になります。そうすると、新しい状況や困難さ、自分の仕事にとっての不都合な真実に向き合い、考えることよりも、今までやってきてミスしない作業の方にエネルギーを傾ける。そこに罠があります。
しかし、日々の困難や環境の変化の中で、自分の仕方が通用しない状況、自分が理解できない状況に対して、どうしたらいいか考え、情報を集め、工夫を試行錯誤し、自分なりの知恵(=intelligence)を獲得していくのも「学ぶ」ことです。そう考えると、いつも自分の周りに学びはあります。そして、学ぶ力が新しい未知の状況に向き合う力を与えてくれます。
根津スタジオで大切にしているのは「日常で学び続けていく力」です。
「雑談から始まるファシリと場づくり」は、ファシリテーションのヒントを日常の中で学び続けていくコツを得ることを目的としています。「問いかけゼミ」は、より質の高い学びを得るために、どのような問いを設定するのか、そこに焦点を当てています。
そして、日常の中で違う考えや立場の人と学びあう関係をつくる「ソーシャルラーニング」についての講座も開催します。「相手から学べること」「共に学ぶこと」に関心を寄せれば、相手への関心も高まり、一緒にチャレンジに挑む勇気もわいてくる。そんな学びあいについて理論から実践法までを、対話「地縁とイノベーション」のゲストで、持続可能な開発の専門家として数多くの実践現場に関わってきた佐藤真久さんを迎えて、共に考えます。
どうしたら学び続ける組織や地域をつくれるか。みなさんと一緒にこれからも考え続けたいと思います。
※協力・協働の推進力「ソーシャルラーニング」を学ぶ
~つながり、共に探求し、学びあう関係から個人・組織・社会の変化を促すには?
日時 5/28(土) 13:30~17:00 詳細 https://empublic.jp/5538
◆2◆ エンパブPick-up!:産後クライシスを乗り越える「問い」の共有とは
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今回スタッフが注目したニュースはこちら!
離婚に至ることも 産後クライシスどう乗り越えれば? | JIJICO [ジジコ]
http://jijico.mbp-japan.com/2016/04/09/articles19729.html
ここ1,2年で、子どもを授かったという報告を学生時代の友人から聞くことが増えました。
彼らのうちほとんどは出産後も幸せな生活を送っているものの、夫婦間ですれ違いが・・・という愚痴を聞くことも残念ながらたまにあります。これを「産後クライシス」と言うということを私が知ったのは、つい最近のことです。
上の記事では、出産前のまだ二人でゆっくりと話し合える時期に「夫として、父として、どのようにしようと思っているか?を聞くこと」、そして「まずはお互いの感覚の違いを認識し、話し合い、わかる範囲で約束事を決めておくこと」が、産後クライシスを防ぐ一番目の方法とあります。
つまり、「たとえ夫婦であってもお互いの価値観は異なる」ことを認めたうえで、その違いを生かし合える「問い」を共有することが大切なのではないでしょうか。
今月からエンパブリックで始まったゼミ「問いかけ力を磨こう」では、課題発見や解決策の探求、周りと協力するために必要な6つの視点と問いについて探究中です。ちょうど、今週木曜日に開催する第2回のテーマは「関係性を育む問いとは?」。正しさや優先順位が異なる他者同士で合意形成をするための「問いかけ」について、ゼミ生の皆さんと探究するのが楽しみです!
(問いかけゼミ木曜夜コースへのご参加は単発でもOKです→ http://peatix.com/event/159970/ )
(齋藤)
◆3◆ 根津スタジオからのお知らせ
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≪明日開催!≫講座「雑談から始まるファシリと場づくり」
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会議やワークショップなどの場に限らず、日常生活の中で活かせるファシリテーションを学ぶ、エンパブリックの定番講座です!「プロのファシリテーターを目指したいわけではないけれど、もっと皆がいきいきコミュニケーションできるようになったらいいなぁ」という方にオススメです。実際にファシリテーションを練習する時間があるので、これまで自己流でやってきた方にとって客観的なフィードバックを得られる良い機会になるはずです。
【日時】2016年5月18日(水)19:00-22:00
【場所】東京・根津スタジオ
【参加費】5,000円
【詳細・申込】http://peatix.com/event/160030/
≪好評開催中!≫ゼミ「問いかけ力を磨こう ~正解のない時代に仕事と課題解決の質を高めるために」
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課題発見や解決策の探求、周りとの協働のために必要な6つの視点と「問い」をつくる技術を学びながら、自分の問題意識を多面的に磨き、変化を起こす「問いかける力」を身に付けるのゼミを開催中!木曜夜/火曜昼コース間をまたいでの振替や、途中回からの参加も可能です。まずは内容の詳細をご覧ください→ https://empublic.jp/questioning
【日時】木曜夜コース:2016年5月12日(木)~6月16日(木)19:00-21:30
火曜昼コース:2016年5月24日(火)~6月28日(火)10:00-12:30
【場所】東京・根津スタジオ
【内容】30,000円(全6回一括)/5,000円(各回単発)
【詳細・申込】
木曜夜コース: http://peatix.com/event/159970/
火曜昼コース: http://peatix.com/event/159992
≪初の土日開催!≫ゼミ「自分のミッションを探求しよう ~4つの対話でひも解く自分の役割」
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自分のミッションを多面的な視点から探っていくために、ワークシートやツールを使った個人ワークだけでなく、参加者同士の対話を重視しています。そのプロセスを通して、ただの「自分探し」ではなく、他者とのコミュニケーションを通した自己の再発見や、相手の共感を得るプレゼンテーションの方法についても学ぶことができる短期ゼミです。
【日時】
第1回 2016年5月21日(土)12:45-15:15
第2回 2016年5月21日(土)15:30-18:00
第3回 2016年5月22日(日)12:45-15:15
第4回 2016年5月22日(日)15:30-18:00
【場所】東京・根津スタジオ
【内容】12,000円(全4回一括)/3,000円(各回単発)
【詳細・申込】 http://peatix.com/event/163856/
≪VUCA時代を生き抜く≫講座「協力・協働の推進力『ソーシャルラーニング』を学ぶ
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社会も企業も取り巻く環境が不安定で不確実、かつ複雑で曖昧模糊な状況になってきている中で、既存の分野や枠組みを超えてつながり、共に探求する中で学びあう「ソーシャルラーニング(社会的学習)」が注目されています。これからの地域や組織でどう実践できるのか、実践手法と裏打ちとなる理論の双方から解説と対話を行っていく講座です。
※ VUCA = Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)
【日時】 2016年5月28日(土) 13:30-17:00
【ゲスト・ナビゲーター】 佐藤真久さん (東京都市大学環境学部教授)
【参加費】 8,000円
【詳細・申込】http://peatix.com/event/166850/
◆4◆ ラボメンバー募集中!
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正解のない時代に求められる「問いかける力」を伸ばしたい!
自分の地域や職場でワークショップやファシリテーションを実践していきたい!
その思いを自分の現場で実践できるように、そして活動の質をレベルアップしていくために、すぐに使えるツール・教材を活用でき、経験を分かちあっていくコミュニティが、「ばづくーるラボメンバー」(月会費800円・税抜き)です。ぜひご参加ください!
【詳細・申込】http://bazcool.jp/archives/5734
◆5◆ 編集後記
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先日、私の住んでいる街にほど近い、狛江のあたりを歩いていたところ、
「緑の丘児童遊園」という場所を見つけました。
入口近くに立てられていた看板を読んでみると、
“園内の基本デザインは、市民参加型のワークショップによってまとめられ、
「緑の丘児童遊園」という園名は、緑野小学校の子どもたちによって名づけられました”
と書かれていました。
設計と施工に携わった株式会社和泉園のブログによると、
(http://blog.livedoor.jp/izumienn/archives/46430353.html )
市民ワークショップ開始から児童遊園が完成するまで約2年ほどかかり、
施工が完了するまでたくさんの作り手の方々が関わったそうです。
具体的なワークショップ内容まではわからないのですが、
作られる過程に携わった市民にとって、きっと愛着の持てる児童遊園なのでしょう。
先日、前を通りかかった時には子どもたちの賑やかな声が響いていました。
今度またゆっくり時間を取れるときに、遊園内を散策してみたいと思います!
(齋藤)
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株式会社エンパブリック メルマガ「根津の街から」
(第147号 2016年5月17日配信)
発行責任者=広石 拓司
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