empublicメルマガ「正しさが生み出す分断」~根津の街から(2020年11月19日)

政府が2050年の温暖化ガス実質排出ゼロを掲げたことで、新聞やテレビなどでも脱炭素への動きがより大きく報じられるようになりました。
脱炭素社会の実現には、これまでの経済成長の常識を見直し、新しい経済モデルを構築する必要があります。
その変化は、エネルギーや食、生産の地産地消が進み、地域に「新しい仕事」が増える大きなチャンスでもあります。
そこでは「思いのある誰もが新しい仕事を生み出せる社会へ」を掲げるエンパブリックの力を活かしていただきたいと考えています。

*「サステナブルまちづくり概論」では、これからの10年のパラダイム・シフトについて、
また、11/28「再生可能エネルギーを活かす地域づくりの現場から」では地域の可能性について話を進めていきますので、よろしければ、ぜひ。

ー<INDEX>ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◆1◆ コラム「正しさが生み出す分断(広石)
◆2◆ エンパブリックのnote、更新しています!
◆3◆ ゼミ「サステナブルまちづくり概論」 お申込みは11/20まで!
◆4◆ [11/28] 再生可能エネルギーを活かす地域づくりの現場から
~地域の文化・自然・農業と共存する脱炭素の進め方を考えよう
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◆1◆ コラム「正しさが生み出す分断」(広石)
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不確かで変化し、先の見えない状況では、私たちは漠然とした不安から将来を悲観してしまいがちです。
今年の感染症のように、命にも関わるような不安さと経済への不安さの両方が問われる複雑な状況では特にストレスは大きくなります。
状況が複雑になるほど、私たちは「スッキリしたい!」と思い、明確で、自分にとって“わかりやすい答”を求めます。
「これさえしていれば大丈夫」「あの人の責任だ」と明確にしてほしい気持ちは募るでしよう。
今年のアメリカ大統領選挙でも世界各地でも社会の分断が進んでいるのは、「明確なものがほしい」という気持ちからでしょう。

そのような気持ちは時に陰謀論にもつながります。
客観的にあり得ないようなことでも、不安な状況に対して「奥にある悪が操作している」という”わかりやすい”物語は救いになります。
私たちは映画などで、そのような物語をたくさん消費してきました。
またSNSやネットメディアは複雑な論理よりも、感情や明確さとの相性がよく、自分の求める声を集めてくれます。
「そう思いたい自分」を補強しやすい環境に生きている中で、「みんなが言ってる」という正しさも生まれます。
さらに、様々な正しさの中で、自分の正しさを疑いなく主張することは他の正しさを否定することになります。
否定された側は傷つき、最初は曖昧だった自分の正しさを自分で強化していきます。

こうして”正しさ”が分断を深めていくのでしょう。
近代化は曖昧さをなくし、明確な答を重視してきました。
同時に、素直に信じるのではなく疑うことも大切だとされてきました。
そして、表面にあるきれいごとの奥にある「実はね・・」という事を知っているのは、自分のプライドを満たしてくれます。

私たちには、「漠然とした不安」との付き合い方に慣れることが求められています。
自分にとって「わかりやすくない答、都合の悪い答」と、どう付き合えばいいのか、学ぶ必要があります。
分断を促すのも、分断を乗り越えるのも、正しさと対話であることを自覚することが大切なのだと思います。

◆2◆ エンパブリックのnote、更新しています!
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エンパブリックでは、ブログツール「note」での情報発信を行っています。
https://note.com/empublic
スタッフの新村が、日々感じたことをきっかけに、過去の「広石コラム」を紹介するシリーズが好評です。
例えば、最新の11/18の内容はこちら。共感できる話が掲載されているかもしれません!
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年齢を重ね、気が付くと周りに色んな道のスペシャリストが増えていました。
皆それぞれの分野での経験を積み重ねてきて、色々話をしていると自分の得意不得意についても考える時間になったりします。
こちらのコラムは、今の自分自身について考えたり、これからの状況を乗り越えるヒントになると思います。(事務局 新村)
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→ 続きが気になる方は、ぜひnoteをご覧ください!

◆3◆ ゼミ「サステナブルまちづくり概論」 お申込みは11/20まで!
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◆サステナビリティとデジタル、2つの変革の先にある“未来の日常”を描き、
街、ハード、サービスに求められること+自分の仕事のこれからを考えるゼミです◆
https://sustainablecity.peatix.com/

「持続可能な地域づくり」は長らく言われてきましたが、これまで部分・要素や技術面から断片的に語られることが多く、全体像は見づらいものでした。
脱炭素、循環経済、スマートシティ、グリーンインフラ、コミュニティ、ESG投資など様々な要素が関係して実現する、
SDGsの先にある「サステナブルな日常」において、街はどのような姿になるのか。
そこでは、どのようなサービスが求められ、まちづくりや都市計画の考え方は、どう変わっていくのか。
研究と実践を兼ねて活動している講師を迎え、全体像を考えるための視点・視座を学ぶゼミ「サステナブルまちづくり概論」。
いよいよ受付は11/20までです!
*第1回に出ていない方は動画で視聴いただけます。
*11/21以降に参加希望される方はメールでご連絡いただければ幸いです。

◆4◆[11/28] 再生可能エネルギーを活かす地域づくりの現場から ~地域の文化・自然・農業と共存する脱炭素の進め方を考えよう
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政府が温暖化ガスの排出量を2050年までに実質ゼロにする宣言を出すなど、脱炭素の社会づくりの動きが加速しています。
その主力として期待されているのは再生可能エネルギーです。
ただし、無秩序な開発による太陽光発電の設置によって地域でのトラブルや環境破壊が多発しています。
たまエンパワー株式会社代表の山川勇一郎さんは、太陽光発電自体は有用な技術であるのに、太陽光発電全体にネガティブなイメージが広がってしまっている現状を非常に苦々しく感じてきました。
そして、地域と共存し、地域の文化・自然などと共存し、それを活かしながらエネルギーシフトを進める方法を模索しています。

本イベントでは、再生可能エネルギー推進の若手リーダーとして、多摩地域を始めとした各地で実践活動を行っている山川勇一郎さんから、
地域を活かした再生可能エネルギーの導入の取り組みをご紹介いただきます。
再生可能エネルギー推進の現在を改めて考える機会として、ぜひご参加ください。

〇2020年11月28日(土) 13::30~15:30(交流会:15:30~16:00)
〇オンライン開催 〇参加費 1,300円
https://peatix.com/event/1692566/

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株式会社エンパブリック メルマガ「根津の街から」
(第201号 2020年11月19日配信)
発行責任者=広石 拓司