フォルケホイスコーレで学んだ「自分の思いを知り、相手と分かち合うこと」の大切さ ~ デンマーク留学経験者が考えた対話の可能性

「もっと自分の思いを相手と話し合うことが必要だ」
それがデンマークのフォルケホイスコーレに留学し、そこでの共同生活で横山さんが感じたことでした。
「あなたはどう思う?」という問いかけから一人一人が自分自身の思いに気づき、相手との対話を通して関係性を構築し、新しい価値が生み出されていくプロセスを体感したフォルケホイスコーレでの経験から、自分の思いに気づくことや、相手と対話することで何が生まれるのか一緒に考えてみませんか?

北欧デンマークには”人生の学校”と呼ばれるフォルケホイスコーレという17.5歳以上なら誰でも入学できる全寮制の学校があります。フォルケホイスコーレは、対話や共同生活を通して民主主義、市民教育、自己と他者についての理解を深める場です。そこでは、ルールや決まり事は基本的なものしかなく、授業の何を受けるかも自分で決め、参加してもしないのも自由です。何をどう学ぶかは、生徒と先生が対等な関係で対話しながら場を作り上げていくのです。

横山覚さんは2021年4月から9か月間デンマークのNordfyns Højskoleに留学し、様々なバックグラウンドを持つ人たちと共同生活を経験しました。さまざまな国・年齢・性別・背景の人たちが同じ場所で共同生活をしながら学ぶので、授業や生活の仕方も想像以上にバラバラなことに横山さんは驚きました。ただ、それを先生が強制的に調整することはせず、授業や学校のコミュニティがうまくいかない時も主に自分達でどうするかに委ねられていることにも戸惑いました。チームの雰囲気を良くしようとフランスの友達が開いたダンスパーティーも、日本では馴染みがなく最初は参加するのに躊躇したなど、文化の違いからのすれ違いも感じていました。
そのような経験を経て横山さんが見出したのは「自分の思いを伝え、もっと相手と話し合うこと」でした。

最初は授業を通して「あなたはどう思う?」という問いかけから「自分は本当はどう思っているのか?」ということを考えて伝える機会をたくさんもらいました。

そして相部屋のデンマークの友達との暮らしでも「居心地の良い暮らしをどうやって作っていけるかな?」と話し合いました。こういった経験を通して少しずつ自分の思いに気づき、それを分かち合い、新たな方向に物事が進む実感を得ていきました。
話し合いに慣れないときには、自分の意見が伝えられなかったり、相手の意見をうまく受け取れなかったりしましたが、話し合う訓練や場数を踏むことで確実に「話し合う技術」は高まっていきました。
そんなフォルケホイスコーレでの経験を経て帰国した現在、フォルケホイスコーレで出会った仲間と一緒に、「人生の余白」の大切さを伝えるためのプログラムを実践しています。

フォルケホイスコーレでどのような体験をし、どのような「学び方」を学び、いま何を日本の人達に伝えたいと思ったのか。横山さんのデンマークの経験と日本で実践しているプログラムを聴きながら、学び方や対話に対するデンマークと日本の違い、「もっと話し合う」ことを日本に広げるために何が必要なのか、一緒に考えてみませんか?

開催日時

開催日:2022年10月26日(木)20:00~21:30
※オンライン開催(zoomを利用)

【プログラム】

1.フォルケホイスコーレでの「学びかた」の特徴とは?
2.自分の思いに気づき、相手と対話するむずかしさと楽しさ ~横山さんのデンマークでの気づき
3.あなたも「自分の思い」を見つめてみよう!~対話型ワーク
4.これからの「学びの姿」を考えよう!~未来を見つめる対話

話題提供

横山覚 エンパブリック・スタッフ( 2021年にデンマークのNordfyns Højskoleに留学)

ナビゲーター

瀬沼希望 株式会社エンパブリック コーディネーター

参加費

・一般(スタジオメンバー以外の方) 1,500円
・Stduioメンバー 無料
*本イベントをきっかけにStduio登録(年会費4,840円)いただければ、本イベントもStduioメンバー価格で参加できます。

話題提供・ナビゲーター:プロフィール

●話題提供 横山覚
食品分析機関、食品メーカーで約8年間ほど食品添加物や食用油脂の品質管理や研究開発に従事した後、2021年に約1年、デンマークのNordfyns Højskoleに留学。多様な文化的背景を持った世界中の学生たちと共に共同生活を送りながら、フォルケホイスコーレの対話を通した学びの場づくりやサステナブルな生き方を現地で実践を通して学ぶ。自身の経験から、キャリアの途中で立ち止まり自分を見つめ直す機会の重要さに気づき、帰国後の2022年9月に北海道上川町でそのまんまフォルケホイスコーレを主催。「自分の思いに気づき、他者と対話する」習慣を日本に広めるべく様々な企画を探求・実践中。

●ナビゲーター 瀬沼希望
学生時代より地域の中小企業と大学生のインターンシップのコーディネート事業の立ち上げに参画。若者の力で地域に挑戦の生態系をつくるチャレンジ・コミュニティ・プロジェクト(チャレコミ)で全国の「コーディネーター」を中心に地域の中で多様なチャレンジの機会づくりを支援。エンパブリックでは個人の思いから社会に送り込むempublc Studio運営メンバーとして、あらゆるひとがコーディネーターとして新しいチャレンジが生まれる仕組みづくりを模索している​。

〇empublic Studioは、自分の思いから動き出す人を応援するオンライン・プラットフォームです。自分を開く、場をつくる、自分らしい仕事をつくる、市民としてまちを動かす、といった動きをする際に必要な知恵やコツ、難しさなどを、多種多様な職種・立場・地域の約150名で共に考え、共につくる取り組みをしています。
年会費4,840円(税込)で120時間以上のアーカイブ動画、オンデマンド講座の視聴、セッションへの参加(一部は追加料金有)が可能です。ご参加をお考えの方は「初めての方へ/参加登録ご案内 https://empublic-studio.jp/entry 」をお読みいただいた上で、サイトから申込みいただく、または本peatixで参加費をお支払いいただければ、事務局から登録のご案内を差し上げます。