開催レポート: 令和3年度 茨城県理工系女子応援事業 

SDGsの実現やDXの進展において、テクノロジーやサイエンスが欠かせません。そうした時代の流れの中で、これからますます誰にとっても理工系の素養が必要となってくると言われています。

エンパブリックでは、講談社Rikejoに参画してから10年以上、リケジョの応援に取り組んでいますが、まだまだ「女子は理工系が苦手」「理工系は男性が進むもの」というアンコンシャスバイアスも残っており、理工系の進路選択に躊躇したり、頭からあきらめている女子中高生もいるのが現状です。また、こうして女性が理工系から離れてしまうことは、将来の職業選択の幅を狭めることにもつながり、職業機会のジェンダー不平等を招くことも懸念されます。

エンパブリックでは、一昨年度より、茨城県の「茨城県理工系女子応援事業」に参画し、理工系女子の進路選択を応援する取り組みをしてきました。
昨年度は、自分の興味や社会をよくしたいという思いから理工系のお仕事についていらっしゃる理工系女性のインタビュー動画を作成しました。

今年度は、この動画を活かしたワークショップの普及を目指し、中高生向けのワークショップの型の検討と、この取り組みを中高の先生方に知って頂くためのシンポジウムを開催しました。

ワークショップでは、「私の中の可能性を見つけよう!」と、JAXAやVR技術を開発する会社など、理系の業界で働く女性のインタビュー動画をヒントに、ワークショップ「アイデアの種を作ろう」を行いました。社会課題を解決するアイデアを見つけていくプロセスから、新しい理工系分野のキーワードや領域への興味関心を広げてもらおうというものです。
たとえば
「介護」×「ロボット」=「介護活動をサポートするロボットを開発する!」
という風に、自分の好きなことや興味のあることが、理系の分野につながっていることを体感してもらいます。
また、教員向けのシンポジウムでは、STEAM教育の推進をされている学芸大学の金子先生や代表の広石も登壇した『SDGs及びDX時代における理工系キャリアのこれから』を開催しました。これからの時代に置ける「理工系学習」の考え方(誰にとっても理工系スキルが素養になる)や、社会と自分を結び付け、自分の関心を発端に探求を進めていくSTEAM教育の重要性などを話しました。

最終的には、昨年度の取組なども踏まえ、各学校の授業において実施できるよう、理工系応援事業の動画を活用したキャリアワークショップの型とガイドをまとめ、県下の中高へ配布を行いました。
多くの学校でこのワークショップが実践され、中高生の皆さんの視野が広がることで将来の可能性が広がっていけばと思っています。

■茨城県理工系女子応援事業サイト
https://www.pref.ibaraki.jp/sangyo/kagaku/kagaku/2020rikejyo.html

プロジェクト情報

■令和2~3年度の取組
■プログラム名:茨城県理工系女子応援事業