empublicメルマガ「新しい知恵に向けて(1)」~根津の街から(2020年12月4日)

◆empublicメールマガジン「根津の街から」 -◆
(2020年12月4日発行)

冬らしく冷え込む日が増えてきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
遠出をしない分、近場で紅葉を楽しもうと散歩をしていると意外と近所の紅葉が綺麗で新たな発見があります。
皆様、風邪等お体にお気を付けてお過ごしください。(新村)
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◆1◆ コラム「新しい知恵に向けて(1)」(広石)
◆2◆ [オンライン・イベント]書籍「SDGs人材からソーシャル・プロジェクトの担い手へ」出版記念交流会を開催します
Vol.1(12/22夜)「持続可能性を拓く人は何を、どう考えて、動いているのだろう?」
Vol.2(1/11月・祝午後)「グレートリセットを生き抜き、持続可能な経済社会へと進むには?」
◆3◆ エンパブリックの取り組みから
~ちよだコミュニティラボチャンネル開催しました!
◆4◆ 編集後記
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◆1◆ コラム「新しい知恵に向けて(1)」((広石)
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最近、テレビでもSDGs関連の話題が増えたと思います。
その話題が「エコが大切ですね」と締め括られるのを何度か見ました。
やはりサステナビリティが「エコ=地球に優しく」というイメージが根強いのかな、と思いました。
10/16のコラムで紹介したように「持続可能性」は90年代の「地球に優しくする」から、環境問題に加え、様々な人権や社会課題、経済のあり方そのものを問う言葉となっています。
*コラムをnoteで公開中! https://note.com/empublic/n/nf6295eb8bfd9

「経済のあり方そのものを問う」というと難しそうに思いますが、今年はそれを身近に感じる出来事が2つ起きました。

一つは、COVID-19感染拡大によって、感染症・健康の問題が経済社会を止めるリスクとなることを世界が同時に体験したことです。
このパンデミックは最後のパンデミックではなく、これからも起きる可能性があります。
気候変動、貧困・格差などの数多くの環境・社会の問題が起き、それらがビジネスや地域に影響を与える可能性が高まっていることの実感が高まったと言えるでしょう。
そして、COVID-19によって東京の人口は転出が増え、4か月連続で減少しています。
今は一時的かもしれませんが、「東京の人口減少は未だ先」と思われていたことが実際に起きています。

もう一つは、政府が「2050年の炭素排出量の実質ゼロを目指す」ことを宣言したことです。
日本は、世界全体の二酸化炭素排出量の約3.4%を排出しています。
最も多かった2013年から2018年は12%削減しましたが、これまでの流れでは無理です。
産業も、エネルギー構成も、ライフスタイルも大きな転換が必要となります。

この2つは、まだ目に見える影響まではなっていないまでも、流れが変わってきたと感じる人が増えるきっかけにはなっているでしょう。

それは、前例がない事態、つまり従来の正解が通用しない変化に対応する場面が増えていることも意味します。
それは、「分野別の与えられた問題を間違えずに解く力」「事前に計画を決め、それを確実に実行する力」という従来の優秀さだけでは通用しない場面が増えていることを意味します。
環境、社会、経済を別に考えるのでもなく、環境・社会か経済か、ではなく、環境や健康・人権に配慮しながら経済社会を機能させる“新しい知恵”が必要とされています。

そのような正解のない状況で、多様かつ複雑な問題を乗り越え、持続可能な経済社会を実現できる人は、どのような人なのでしょうか?

その人物像を、UNESCOの「持続可能な開発のための教育(ESD)」の経験からまとめられた「持続可能性キー・コンピテンシー」を軸に描きたいと考え、書籍を出しました。
それが、新刊「SDGs人材からソーシャル・プロジェクトの担い手へ ~持続可能な世界に向けて好循環を生み出す人のあり方・学び方・働き方 」です。
「ソーシャル・プロジェクトを成功に導く12ステップ」を共に書いた佐藤真久さんとの共著で、姉妹本として執筆しました。
国際的なESDの議論に参画してきた佐藤真久さんと一緒に書くことで、私自身が現場で考えてきたことを整理でき、また共に具体化していきました。
執筆は、正しさとは? 問題解決とは? 計画とは?などを改めて考え、深めていく時間になりました。

この本の執筆の背景、伝えたいことを、このコラム、note、イベントでお伝えしていければと考えています。

*書籍は12月25日発売で、現在、empublic STOREでは予約割引販売中です。
姉妹本セット割もあります!   https://empublic.stores.jp/ 

◆2◆ [オンライン・イベント]書籍「SDGs人材からソーシャル・プロジェクトの担い手へ」出版記念交流会を開催します
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◆Vol.1「持続可能性を拓く人は何を、どう考えて、動いているのだろう?」
SDGsの先にある持続可能な経済社会を担う人には何が求められるのか?
「持続可能な開発のための教育(ESD)」の経験を基に生まれた全世代のための「持続可能性キー・コンピテンシー」を軸に、
SDGs時代の人材育成・学習で何が大切なのか、その担い手を社会でどう活かすのか、世界と日本の動きを踏まえ、
新刊「SDGs人材からソーシャル・プロジェクトの担い手へ」の著者2人が解説します。
開催日時:12月22日(火)20:00~21:30 @オンライン 参加費:1,200円
https://peatix.com/event/1731617/

◆Vol.2「グレートリセットを生き抜き、持続可能な経済社会へと進むには?」
次回(21年5月)のダボス会議のテーマ「グレートリセット」は、
20世紀型の経済社会システムが引き起こしてきた排除・分断・環境破壊を乗り越えるため、社会と経済のあらゆる側面をリセットし、再構築していく考え方です。
より公平性のある市場、社会的市場経済(Social market economy)、ステークホルダー資本主義などのキーワードで語られる
グレートリセット後の世界で持続可能な経済社会をつくる人となるには、何が必要か、著者2人と考えませんか?
開催日時:1月11日(月・祝) 14:00~16:00 @オンライン 参加費1,200円
https://peatix.com/event/1731681/

◆3◆エンパブリックの取り組みから
~ちよだコミュニティラボチャンネル開催しました!
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エンパブリックでは、4年前から千代田区のコミュニティづくりを、町会、地域の活動団体、大学・企業の方と一緒に取り組んでいます。都会ならではコミュニティづくりの難しさがありますが、結局、人はコミュニティの一員にいきなりなるのではなく、コミュニティにいる人と顔見知りになることが第一歩であるという仮説を基に、様々な角度から地域の接点を提供をしています。
その一環として、オンラインイベント「ちよだコミュニティラボチャンネル」をシリーズで開催しました。
以下サイトよりレポートをご覧になれますので、よろしければご覧ください。

○#ごちそうちよだお店探訪
~地域の入り口としての地元に根付いたお店の店主さんの思いと届ける
https://chiyolab.jp/archives/12428

○つながり探求ガイド ネットライブ!
~地域の活動をしている人の思いを紹介し、活動の現状を共有する
https://chiyolab.jp/archives/12430

○オンラインが地域の交流にもたらすことは?
~オンラインをどう地域の活動に組み込んでいくのか
https://chiyolab.jp/archives/12432

○地域のつながりを守るために大切なことを考えよう
~実は帰り道が人との関係づくりには大事? リアルにあってオンラインにないもの
https://chiyolab.jp/archives/12435

◆4◆ 編集後記
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エンパブリックのnoteで、これまでメルマガでご案内してきた広石コラムを、改めてスタッフ新村の目を通してご紹介する「広石コラムLookingBack」の連載が続いています。
2年前にエンパブリックに参画した私としては(身内のことで恐縮ながら)、何年も前に書かれたコラムが今も全く色あせることなく当てはまることに驚くと同時に、新村が「今」の状況を通してコラムをピックアップしてくるのを読むのがまた楽しく、毎回驚きながら楽しみながら、時に自分に当てはまりすぎて「イタタタタ….」と思いながら読んでいます。
ちなみに、個人的に、最近一番刺さったのは、vol.12『「なぜ、それをしているのか?」と問いを深める(2016年4月)』。
ぜひ、「広石コラムLookingBack」もご一読いただけたら幸いです。https://note.com/empublic/m/m3b219e81c362(高橋)

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株式会社エンパブリック メルマガ「根津の街から」
(第202号 2020年12月4日配信)
発行責任者=広石 拓司
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