エンパブリックでは、地域で暮らし、働く人たちが、自らの思いと経験を生かし、具体的なアクションを起こし、展開していく「場」を、東京の都心部から限界集落から離島まで、さまざまな地域・テーマに応じて提供してきました。

社会や地域に関する何らかの問題意識や、取り組んでみたいテーマを持っている人は、どの街にもたくさんいます。それらを口にでき、地域の人たちの中のアイディアの種を刺激し、活動が芽吹くためには、「もっと話したい!」「活動を立ち上げ、続けていきたい!」と自ら動き始めるきっかけを提供する必要があります。

そのような場を作りたい、と考える自治体向けに、地域住民が自分たちでアクションを行うことを軸とした連続講座を、エンパブリックは企画・提案しています。セミナーや講演が中心の受け身のスタイルではなく、受講生自身がアクションの主宰者となる学びの場を通じて、地域課題の解決に向けて主体的に動ける土壌をつくりたい、と考える自治体担当者の方は、ぜひ一度弊社にご相談ください。

 

経験の少ない人でも、高いハードルを感じることなく地域活動を始めるためには、地域でいきなり❝本番❞を迎える前に、連続講座のような学びの場で試行錯誤できることが大切だと、エンパブリックは考えています。「始めるきっかけ」「新しいことに挑戦する理由」「相談できる相手」「失敗してもフォローしてもらえる安心感」のある環境で、実際にアクションの主宰者として企画・運営を経験してみる学びの機会=コミュニティ・アクション・ラーニングを通じて、地域活動に必要なマインドセットと技法を習得していくプロセスを提供します。

≪エンパブリックの考える、コミュニティ・アクション・ラーニング6つのポイント≫

①Andragogy(成人学習論)を軸とする

従来のPedagogy(教育学)は、教師の知識を知識のない子どもに教えることが中心でした。しかし、近年普及してきたAndragogy(成人学習論)は、学び手を知恵や経験などの豊かなリソースを持つ存在として捉えます。エンパブリックは、地域住民たちの経験こそが最大の学びと考え、それを生かすプログラムを開発・提供しています。

②教える講師ではなく、「学びの支援者」の立場をとる

「学び」は、参加者自身の主体的行為であると考え、参加者自身の学ぼうという主体性を重視します。そのため、エンパブリックは「教える」立場ではなく、参加者自身が最も効果的に学べるように「環境を整える」役割としてサポートしています。

③内発的動機からのアクション

人は、他人の作った理由では行動しない、という考えから、講座でアクションを促す場合も、参加者の内発的動機を大切にしています。また、実際のアクションを通じて参加者自身の経験が生かされ、誰かの役に立ったという実感につながり、アクション終了後に達成感や得たり自分の成長を感じられるようなプログラムとなっています。

④大切なところにリスクを設定し、それ以外は安心して取り組めるようにする

講座の中で行うアクションの最大の目的は、参加者が自分自身の持つ力や可能性を体験し、必要な技能を身につけることにあります。そのためにエンパブリックは、「成功する道筋」を用意するのではなく、あえて肝となる部分で「失敗するリスク」を参加者自身が負って取り組むプログラムを設計し、それ以外の部分は実行しやすいように環境を整えます。

もし、一番大切なところを失敗しないように整備すると、アクション自体はうまく行くかもしれませんが、参加者はその難しさや意義に気付かないかもしれません。自分自身で本当の難しさを体験し、失敗から回復するプロセスの中で得た視点や技法を、自分の中に定着させてほしいとエンパブリックは考えています。

⑤Unlearning(学びほぐし)を行う

大人は、過去の経験で自分の発想法ややり方を固め、物事を「こういうものだ」という自分の基準から見ていることが良くあります。しかし、従来の常識や正解が通用しない状況に向き合っていくには、これまでの自分のやり方では通用しないことも。そのためエンパブリックでは、自分の知っていること、経験から学んできたことの「Unlearning(学びほぐし)」を行い、新しい知恵や視点、発想法を取り入れ、自分の考え方や行動基準を再構築していくプロセスを重視し、学びのプログラムを設計しています。

⑥出会いと相互作用を通して「自分の答」を見つけてもらう

新しい状況の中で正解のない問いに対して、自分ひとりで考えるのでは限界があります。エンパブリックのプログラムの中で、課題に直面する人や、リソースを持つ人、課題解決に共に取り組む仲間などに出会い、対話することを通して、自分自身の問いと答を見出していくことを目指します。