[2025.6.20~]地域コミュニティ運営 実践講座 〜“これまで通りの運営”から、“これからを見据えた、私たちらしい運営”へ
ご近所のつながり未来ラボ・スターター編(全8回)
「もっと人が集まってほしいのに…」
「役員や担い手が固定化していて、新しい人がなかなか入ってこない」
「これまで通りのやり方を続けているけど、このまま続けるのは難しくなっている」
「NPOなどテーマへの共感や意欲ある人ばかりではない中で、どう運営すればいいのか」
町会・町内会・自治会をはじめ、地域のサークルや住民サロン、ボランティア団体など、住民主体で地域のつながりを支えてきた多くのコミュニティ団体が、今、大きな転換点を迎えています。
少子高齢化、住民の多様化、働き方や生活リズムの変化など、地域を取り巻く状況はこの10年で大きく変わりました。
その中で、「これまで通りのやり方」が通じにくくなってきていると感じている方も多いのではないでしょうか。
ただ、見直した方がいいと思っていても、「何が問題なのか」「どう変えればいいのか」が見えにくいまま、毎年同じような活動を繰り返している…。
新しいことや変化を進めると、反対する人もいて、面倒なことばかりが起きてしまいそう。
そんな“モヤモヤ”を抱えている人たちがたくさんいます。
この講座は、ご近所のつながりをベースにした活動を担うみなさんが、自分たちの地域の実情を見つめ直し、「私たちらしい運営」に向けて一歩を踏み出すための学びの場です。
目的・会議・役割・情報発信・予算などの“地域活動の運営の基本”を学びながら、自分たちの活動をふりかえり、現状を見える化することを通して、これからを見通した改善ポイントを見出していきます。
ナビゲーターの二宮雄岳は、釜石市で東日本大震災からの復興において30の自治会の立上げや運営支援にあたると共に、全国各地の地域コミュニティの分析や支援に取り組んできました(詳細プロフィールはこちらから)。
現場の苦労に寄り添い、多様な世代の人と共に解決策を考えてきた二宮と共に、これからを見据えた見直しポイントや小さな改善の種を見つけていきましょう。
こんな方におすすめ!
- 長年活動しているが、最近うまくいかなくなってきた
- 役員になったけれど、どうしたらよいか分からない
- 会議や役割分担、情報発信に課題を感じている
- 他の地域のやり方からヒントを得たい
- 自分たちのコミュニティを客観的に捉えなおしたい
ナビゲーター二宮からのメッセージ
今回の講座では、なんとなくの運営から私たちらしい運営へというタイトルをつけて、皆さんと一緒に、地域での町会コミュニティ活動の必要性やこういった工夫があったらいいなということを一緒に考えていければと考えています。
具体的な成功事例のようにしましょうということではなく
「こういう事例もありますが、皆さんのお団体ではどんなふうにされてますか、どんなことをお考えになっていますか」
ということを8回のシリーズの中で一緒に考えていき、自分たちらしい運営のヒントを見つけていただける仕組みができればと思っています。
ぜひ、「町内会・自治会活動をこれからなんとか盛り立てていきたい」「地域でこんな活動していきたい」、また、そういった方たちを「サポートしていきたい」という方たちと一緒にこの講座を進めていければいいと思っています。
講座の特徴
講座の特徴は、単なる「町会運営のノウハウを学ぶ場」ではなく、自分のの実情に即したオリジナルの運営方法を見つけることを目的としています。
① 実態を「見える化」し、現状からスタートできる
「あるべき姿」や「画一的な成功モデル」の踏襲ではなく、まずは、自分たちの地域の実情を客観的に整理し、見える化することに重点を置いています。これにより、各地域の特性に合った改善策を導き出せます。
② 「こうあるべき」ではなく「私たちらしい運営」を探る
「これまで通りのやり方」を維持することよりも、今後も無理なく続けられる仕組みをつくることを目的としています。「やらなければならない」ではなく、「どうすれば地域にとって意味のある活動にできるか」を探っていきます。
③ 具体的な運営のノウハウだけでなく、変化への対応力を重視
「役割分担」や「イベント運営」などの実務的なテーマに加え、「なぜ私たちは地域で活動しているのか」「住民意識の変化にどう対応するか」といった根本的な問いを扱っています。、単なる実務の効率化にとどまらず、「地域のつながりを維持・発展させるための考え方」が身につきます。
④ 世代・住民層の多様性に対応できる視点を提供
近年、町会や自治会の課題として「関わる住民層の固定化」「若年層の参加が少ない」といった問題があります。本講座では、コミュニティの運営を「個々人の関わり方」にフォーカスして考えることで、多様な住民がそれぞれの形で関わりやすくなる仕組みを作るヒントを得られます。
⑤ すぐに実行できる具体的な「小さな改善」のアクションを見つけられる
大きな改革ではなく、小さな変化を積み重ねることで、地域コミュニティの持続可能性を高めるという考え方がベースです。
「新しいつながりを生むにはどうすればいいか」
「役割分担を変えるための最初の一歩は?」
といった実践的な問いをもとに、参加者がそれぞれの地域ですぐに実行できる改善策を持ち帰れる構成となっています。
単なる「運営の効率化」ではなく、地域の実情に寄り添いながら、これからに向けた運営のあり方を皆さん自身で模索する場となっています。
講座の構成(全8回)
講座は、共感→気づき→方法の理解→実践への道筋を大切にしたステップ構成です。
第1回|地域コミュニティの運営は難しくなっているのは、どうして?
〜参加者が減る、負担が偏る…現状対応から、積極的な見直しへ
•地域での「うまくいかない」をどう捉えたらいいのだろう?
•社会・地域の変化が活動に与える影響をどう考えていますか?
•コミュニティ活動の見える化にトライしませんか?
第2回|そもそも、なぜ私たちは地域で活動しているのか?
〜してきた活動の継続から、活動の原点と目的の共有へ
•「何のために」「誰のために」活動しているか、言葉にしていますか?
•今の社会で、地域での“つながり”はなぜ必要なの?
•今、何を続ける・始めることが大切なのだろう?
第3回|活動の参加者の姿と変化を確かめていこう
〜会員としての一括りから、個々人を活かす運営へ
•今の活動が想定している参加者像はどんな人?
•地域の変化、住民意識の変化に対応できていますか?
•多様な人が関われるように運営するには?
第4回|行事・イベントを計画的・戦略的に行おう
~しなきゃいけない活動から、みんながしたい活動へ
•行事・イベント・依頼対応に追われていませんか?
•計画とふりかえりを行えていますか?
•より多くの担い手が参加したくなる運営とは?
第5回|役割と負担を、しなやかに分け直そう
〜属人化から脱却し、続けることができる運営へ
•特定の人の負担が大きくなるのは、どうしてでしょう?
•引継ぎや役割分担は、どう進めるといいの?
•当事者意識を持つ人を増やすには、どうしたらいいの?
第6回|お金と会計の透明性を高め、安心感をつくろう
〜予算・会費・助成金の扱い方と、信頼される管理体制へ
•役員や監査の役割は何か、共有できていますか?
•お金のことで不信感を生まないために大切なことは?
•お金の流れが見える会計を行うには?
第7回 情報を伝え、つながりを広げる仕組みを整えよう
〜「伝えた」から、「伝わるコミュニケーション」へ
•その情報、意図は“伝わって”いますか?
•会員、地域とのコミュニケーションで大切にしたいことは?
•回覧・掲示板・LINE・SNS…多様な媒体を使い分けるには?
第8回 “私たちらしい運営”を始めよう
~起きた問題への対応から、より良い状況の共創へ
•活動の見える化を通して、気づいたことは?
•気づきを共有し、小さな改善につなげるには?
•小さな改善を始め、続けるには?
実施日
- 火曜午前・オンライン開催 各回10:00~10:45
2025年6月10日(火)~7月29日(火) 全8週(欠席回は動画での視聴可)
- 日曜集中・対面開催(全8回を2日間で集中的に行います)
2025年7月6日(日)、27日(日) 各回13:00~16:30
参加費
■一般 17,600円(税込)
単回参加(第1回・第2回) 1回 3,300円(税込)
empublic Studioメンバー 13,200円(税込)
*empublic Studioは25年4月から、Collaborative Processの実践ノウハウを学び、体験することで、地域・社会・ビジネスの課題解決に協働・共創の力を活かすCollaborative Projectをつくるスタジオとしてリニューアルするべく、現在準備中です。
年会費 4,840円(税込)でアーカイブ動画やベーシック・プログラムに参加でき、他プログラムに割引参加できます。
Studioに申し込みいただいた方は本プログラムも無料で参加できます。
この機会にempublic Studioに参加しませんか? 参加登録はこちら
【ナビゲーター プロフィール】
二宮雄岳(にのみや ゆたか)
エンパブリック・ご近所のつながり未来ラボ・コーディネーター。 1966年横浜市出身。 25年間の信用金庫勤務の後に、2014年より岩手県釜石市の復興コーディネーター(釜援隊)として地域コミュニティ再生支援、なりわい再生支援に従事。復興公営住宅の自治会設立プロジェクト「ご近所支え合い復興事業」の立ち上げに関わり、1,000軒を超える個別訪問を行いながら32団地の自治会設立を伴走支援し、地域住民・行政・支援者間の関係構築の黒衣(くろこ)として活動。この釜石モデルは、後に岩手県の「被災地コミュニティ支援コーディネート事業」として事業採択され、同事業の岩手県沿岸南部、内陸部の地域コーディネーターを兼務。復興コミュニティにおける住民主体の地域づくりの実践例や支援団体向け伴走プログラムについての講演、ワークショップコーディネートなど多数。2024年9月よりエンパブリックに参画。日本ファンドレイジング協会認定ファンドレイザー。自称「釜石でいちばん多く公営住宅をピンポンした男」または「ときどき畑を耕す中小企業診断士」。
■note
「地域の思いを実現するために、まちづくりの黒衣に徹する ~復興を住民と共に進めるコーディネーターの仕事の流儀
①地域の力を高める”コーディネーター”の心得とは?
②「地域を去る」前提だからこそ、活動で気を付けたこと
③地域の「自立のプロセス」を支えるコーディネーターの仕事とは?