変化に向き合うために empublicメルマガ「根津の街から」 2018.8.16

empublicメールマガジン「根津の街から」    (2018年8月16日発行)

 

酷暑の毎日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。

千代田区で実施しているシェアリング@千代田では、7/26に「シェアリングエコノミー」をテーマに最新の状況を学びました。

日本の市場規模は2018年で約3,000億円、2020年には4,500億円に達しそうですが、
中国では2016年に57兆円の実績で、2020年には220兆円!に達する見通しです。
ワークショップでは、日本は企業や行政のサービスが充実している分ので個人間シェアのニーズは高くないのではないか、企業に比べて、個人間だとトラブル対応やクオリティ管理が難しそう、という声も。

シェアの経済、みなさんはどうお感じになりますか?

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<INDEX>

◆1◆ コラム「“速い馬”を求めていないか?」(広石)
 ~変化に向き合い、変化を起こすために!~

◆2◆ 対話「 良いこと・仕事・お金 のイマドキの関係は? 」
 ~ ビジネスパーソン×ソーシャルの今を嵯峨生馬・広石拓司と語ろう(8/31)

◆3◆ 編集後記

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■1■  コラム「“速い馬”を求めていないか?」(広石)

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「もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、
彼らは『もっと速い馬が欲しい』と答えていただろう」

これは、ヘンリー・フォードの言葉です。
彼はT型フォードの大量生産によって、自動車を人々の生活の必需品としました。
しかし、T型フォードを開発している段階では、誰も自動車を求めてはおらず、顧客は「もっと速い馬車」を求めていたというのです。
T型フォードの販売は1908年ですが、自動車の発明は1896年で世の中にありました。
しかし、例え自動車の存在を聞いたとしても、「自分とは関係ない」と考えていたのでしょう。

この言葉は、マーケティングの世界では以前から有名な言葉ですが、最近、この言葉の重みを改めて実感する時が来たと感じています。

7月9日に「スターバックスが全世界でプラスチック・ストローを廃止する」というニュースが流れました。
新聞、テレビ、ネットでも大きく取り上げられ、話題にもなりましたが、「突然、なぜスタバが、なぜストロー?意味あるの?」という反応も多くありました。
一方で、僕は、こんなに大きく取り上げられると思っていなかったので、驚きました。

立教大の「サステナビリティ&ビジネス」の授業で「脱プラスチック」を取り上げていました。
脱プラスチック・ストローは、スタバが突然でも、始まりではなく、ヒルトン・ホテルなどグローバル・ホテルチェーンでも始まっていましたし、英国マクドナルドでも紙製ストローへの移行テストが始まっていました。
台湾では、今年2月に、2019年からの使い捨てのプラスチック飲料用ストローの禁止を発表しており、2030年にはプラスチック製のストロー、ショッピングバッグ、使い捨て容器・器具を完全に使用禁止とします。

このような脱プラスチックの動きは、日本でほとんど報じられていなかったので、スターバックスが大きく報じられたのは、さすがスタバ!とも感じました。

スターバックスの本社のあるシアトル市は、今年7月から使い捨てストロー禁止と報じられていますが、実際は少し違います。
シアトル市は、2008年にレストラン・カフェ・食品企業が、使い捨ての包装容器で食事を販売すること、自然分解しない・リサイクルできないカトラリー(ナイフ、フォーク、スプーン)やストローを提供することを禁止する条例を出していました。ただ、ストローなどについてはコストに見合う代替品がなかったため、適用除外となっていました。

つまり、10年前から脱プラスチックは始まっていました。
シアトルには約5000のレストランやカフェなどがあるそうですが、シアトル・レストラン連盟は、「私たちは環境保護を促進し、なおかつ顧客を十分満足させうる新たな商品開発を進めてきた」と述べています。

そして、NGO Lonely Whale と地元企業、公共施設、シアトル・マリナーズらが協力し、2017年9月、「Strawless in Seattle」が立ち上がりました。そして、9月だけで230万本の使い捨てストローを削減できたといいます。
それを踏まえて、シアトル市長は2018年6月末で条例免除を終わらせ、使い捨てストローを禁止する都市となることを宣言したのです。

もし、スタバのストローのニュースを「突然」と思うなら、「意味あるの?」「日本では無理」という意見になるのもわかります。
しかし、この10年、世界各地で「脱プラスチック」への動きを始めています。そして、リサイクルされない率が高く、紫外線で分解されやすいため負荷が大きく、短期間に100%達成できるものとして、脱ストローが第一弾として世界に広がっています。
「脱ストローなんて無理」と考えるのもいいのですが、そこで止まっていると、実は、脱ストローによって生まれる「新しい市場」を見落とすことになります。

2020年代は、脱炭素、脱プラスチック、SDGsなどの動きの中で、このような変化がどんどん起きていく時代になります。この10年に起きる変化は、IT革命と言われた2000年前後の変化を遥かに上回ると言われています。

よくわからない変化をスルーしたり、無理と決めつけたり、否定するのか、
よくわからない変化だからこそ、何が起きているのか知ろうとするのか。

「もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、
彼らは『もっと速い馬が欲しい』と答えていただろう」

今、私たちには「速い馬を求めていないか」問われている時が来ているように思います。

 

~変化に向き合い、変化を起こすために!~

◆「Strawless in Seattle」のように、NGOや企業、が協力し、社会の変化を促すようなパートナーシップを実行するには?

>書籍「ソーシャル・プロジェクトを成功に導く12ステップ」  http://empublic.jp/sp12steps

◆「変化」に向き合う力の第一歩は、事象を掘り下げる「問いかけ力」!

>ゼミ「問いかけ力を磨こう ~本質を探り、変化を生む場をつくるために」

http://empublic.jp/questioning  8/18~土曜集中、9/25~ 火曜夜コース

◆2020年代の変化への準備(readiness)を整えるとは?を考えよう

>情報誌「readiness for 2025」  http://empublic.jp/6250

◆変化を話し合い、行動変容を促す場をつくる

>「ワークショップ・デザイン(参加型の学びの場の創り方)」

http://empublic.jp/5133 / http://empublic.jp/5162  9/1土集中

 

■2■対話「 良いこと・仕事・お金 のイマドキの関係は? 」
~ ビジネスパーソン×ソーシャルの今を嵯峨生馬・広石拓司と語ろう

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ビジネスパーソンが社会に良いことしたいという気持ち、「仕事はお金のため」と割り切れない気持ちは、どこからくるのでしょうか?
多様な選択肢がある今は、市民社会が成熟したと言えるのでしょうか?
以前より資本主義と民主主義の両立は近づいているのでしようか?

プロボノや地域通貨を広げる先導役を担ってきたサービスグラント代表の嵯峨生馬さんを迎え、20年の経験を踏まえて、良いこと・仕事・お金・市民社会の今について語りあいます。

嵯峨さんと広石は、共に民間シンクタンクで会社員をしながら、ソーシャルなプロジェクトを立ち上げ、その後、独立して、「社会に役立つ機会の拡大」に取り組んできました。

お互いが今をどう見ているか共有し、そこから話を広げていきます。

ぜひ一緒に話しませんか?

 

日時:2018年8月31日(金)19:00~21:30

参加費:3,500円’

詳細・申込> http://empublic.jp/8630

 

■3■ 編集後記

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事務局スタッフの新村絵美です。今年、家業の古本屋を閉店しました。皆が忙しく、本屋まで足を運びゆっくり本を選ぶといった余裕がないような社会に寂しさを感じるとともに、時代の変化を感じてきました。

ニュースで、政府が図書館や博物館が運営しているデータベースを統合し、インターネットで目録や所在地を一括検索できるサイト作りに乗り出すと報じていました。研究活動の活性化や新たなビジネスの創出に繋げる狙いのようです。

以前は古書店を巡って探索していたような物が、今はインターネットで探す世の中になったのだなぁと感じています。 (新村)

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株式会社エンパブリック メルマガ「根津の街から」

(第181号 2018年8月16日配信)

発行責任者=広石 拓司

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