エンパブリック便り8月号

エンパブリック便り8月号を発行しました。
8月~10月スタートの講座を紹介しています。

エンパブリック便り17年8月

コラム「複雑な問題とは?」広石拓司

これまでの問題解決は、ロジカルに問題を分析し、最も重要な原因を同定し、それをなくす・対応するプロセスを意味することが大半でした。これは、シンプルな問題には、とても有効でした。

しかし、現在は、複雑な問題に取り組まなければならない時代です。
少子化対策は保育園を作れば、また子育て世帯に給付金を出せば、解決するでしょうか?
保育士、介護職、建設現場などの人手不足も、給与が低いのが原因と言われますが、経営者にとって現実的な10%程度のアップでは解決できないでしょう。

企業文化の改革、イノベーションの実践、サステナビリティ、医療費の適正化、貧困問題、地域包括ケアなどなど、多くの人が問題と考え、取り組んでいるにも関わらず、状況が悪化するものが多くあります。それらの問題に「複雑な問題」なのに「単純な問題」の解決法でアプローチしている場合が多くあります。

複雑な問題とは多数の要素が相互作用して生じる問題であることから、要素に分解してしまうと、相互作用の影響が失われてしまい、問題そのものが見えなくなります。それは人を要素に分解すると「人」ではなくなってしまうのと同様です。

複雑な問題の時代には、医学に例えると西洋医学的な分解するアプローチから、身体全体の対応力を整えていく東洋医学的なアプローチへの転換が必要なのです。

新プログラム「複雑な問題の解決に挑むためのダイナミック・パートナーシップ実践法(全2回)」が始まります!