empublicメールマガジン「根津の街から」 Vol.145(2016/4/22)

こんにちは。エンパブリックの齋藤です。
先日発生した熊本地震に際し、被災された方々に謹んでお見舞い申し上げます。
当メールマガジンご登録者には、九州在住の方も数多くいらっしゃいます。
現地の一日も早い復旧を心からお祈りしております。

エンパブリックは、5月2日に創業8周年を迎えるにあたり、
「本当の課題を見極めて論点を設定し、周りに働きかける“問いかけ力”」
を、あらためて皆さまと一緒に探求していきたいと考えています。

そこで今回のメルマガは、「問いかけ力」を磨くプログラムについて、
内容を詳しくお伝えいたします!

‥ INDEX ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

◆1◆ スタッフコラム:「なぜ、それをしているのか?」と問いを深める

◆2◆ エンパブPick-up!:問いかけるために必要な課題設定力とは?

◆3◆ 根津スタジオからのお知らせ

◆4◆ 編集後記

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◆1◆ スタッフコラム:「なぜ、それをしているのか?」と問いを深める(広石)
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エンパブリックは「正解のない問いを共に生きる」をテーマとしてきました。
正解がない時代には、自ら問いを設定し、試行錯誤して自分なりの答を探し出す。
しかし、いったん答ができても、環境の変化やより深い課題が見えてくると、
新しい問いが生まれる。
正解のない時代では、問いは解いて終わりではなく、問いと試行錯誤を繰り返す
(=問いと共に生きる)ことが必要となり、その効果的な進め方を伝えていきたいのです。

近年、以前以上に、人々のライフタイルや価値観も、仕事の前提条件も変化しています。
昨日の「正解」は、今日、間違っているような状況が増えています。

そんな中で、忙しい毎日を過ごしていると、改めて、
変化に上手に対応するスキル以上に、「なぜ、それをしているのか?」
「本当に誰が、どうなってほしいのか?」ということの重要性を改めて感じます。

この目的やミッションの大切さは、以前から言われてきましたが、
今、この問いを、ただ問うだけでは質の高い答を得ることができないように
なっているのだと思います。

解決策以上に、問いの設定では、その人の価値観、知識、経験、状況への向き合い方が
大きな影響を与えます。
もちろん自分の感覚も大切ですが、自分はいったい何に基づいて問うているのか、
どのような質の答を探して問いたいのか、ということ自体を問わないと
いけなくなっているのでしょう。

例えば、「なぜ、それをしているのか?」という問いと、
「他に色々な取り組みがある中で、なぜそれをしているのか?」
「ここまで忙しい思いをして、なぜそれをしているのか?」
という問いの答は、違う場合があります。

また、問いを自分一人で考えるのと、他の人と一緒に考えるのでは、
答が違ってきます。
ずっと一緒に仕事をしてきた人と考えるのと、新しい人が入るのでは違います。

質の高い課題解決アクションを実現するには、ただ問うだけでなく、
論点の設定、誰にどう働きかけるのか、どのような場をつくるのか、
「問いかける」という全体を支える理論と技術が大切なのだと思います。

そんな思いから企画が始まったのが、「問いかけ力を磨こう~正解のない時代に仕事と課題解決の質を高めるために」という6回シリーズのゼミプログラムです。
問いかけるために必要なことを、6つの違う視点からの対話と演習、実践を通して考えたいと思います。

・正解が通用しない時代に自分の生き方・働き方を自分でつくっていくために、
自分や周りにどのように問いかけていけばいいか考えたい
・チームリーダーとして、質の高い課題解決アクションをチームやメンバーに促したい
・ファシリテーターとして、議論や対話の質を高めたい

そんな思いを持つ方、創業8周年を迎えるエンパブリックと共に「問いかけ」の可能性を探求してみませんか?

(広石)

◆2◆ エンパブPick-up!:問いかけるために必要な課題設定力とは?
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今回、エンパブスタッフが注目した記事はこちら!

それもこれも手に入れる人の超「課題設定力」 | 東洋経済オンライン
http://toyokeizai.net/articles/-/114002

ここでは、課題を問題を次のように区別しています。

課題:「現状」と「あるべき姿」のギャップを埋めるためにすべきこと
問題:「あるべき姿」の実現を阻む要因

適切に課題を設定するためには、まず「そもそもそれは問題なのか?」を考えることが求められます。
そのために重要な「4つの視点」を「問いかけ」に焦点を当てて整理すると次のようになります。

Purpose(目的):「そもそも何がしたいのか?」
Position(立場):(ひとつ上の立場に立って)「あるべき姿を実現するには?」
Perspective(空間):「問題を捉える範囲をどこまでにするか?」
Period(時間):「最終的にいつまでに何を実現したいのか?」

地域活動やビジネスの現場において、単なる「現象」や「××がない」ことを「問題」だと決めつけてしてしまうことは少なくないのではないでしょうか。ここでご紹介した4つの視点で冷静に問題を捉え直すことで、「課題設定」の糸口が見えてくるかもしれません。

(齋藤)

◆3◆ 根津スタジオからのお知らせ
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「問いかけ」を、地域づくり、政治、ビジネスにどう活かすのか考えるイベント・ゼミのご案内です!

(1)【残席わずか!】8周年記念「問いかけを考えるトーク&対話イベント」

≪第1夜 4/26(火)19:00~21:40≫
「地縁がイノベーションのエンジンとなるには?」
~地域が「動かない、古い」から「変化の源、加速基盤」に変わるには、誰に、何を問いかける必要があるだろう?
【お申込みはこちら!】 http://peatix.com/event/162700

≪第2夜◆4/27(水)19:00~21:40≫
「若者が本当に投票したくなる選挙を実現するには?」
~「行かなきゃいけない」から「行きたい」に変えるには、誰に、何を問いかける必要があるだろう?
【お申込みはこちら!】 http://peatix.com/event/162698/

≪第3夜◆5/10(火)19:00~21:40≫【new!】
「 ビジネスがおかしくなる時、何を見失っているのだろう?
~会社・組織が健やかに育つには、誰に何を問いかければいいのだろう?」
【お申込みはこちら!】 http://peatix.com/event/165138/

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(2)ゼミ「問いかけ力を磨こう ~正解のない時代に仕事と課題解決の質を高めるために」

「問いかけ」とは、論点設定をするだけでなく、相手や関わる人に働きかけることでエンパワーメント(力づけ)するという複合的なプロセス。だからこそ、自分ひとりの頭で考えるのではなく、ゼミ生同士の対話を通じて共に学んでいきましょう!

【日程】
①木曜夜コース :2016年5月12日~6月16日 19:00-21:30
②火曜昼コース :2016年5月24日~6月28日 10:00-12:30

【プログラム】※全6回参加がオススメですが、各回単発参加も可能です。

1. 問いかけ入門 ~相手も自分も元気になる問いかけとは? (アクティブ・リスニング)
:一方的な問いではなく、お互いの価値観を認め合う「問い」をつくるには?

2. 関係性を育む問いとは? (合意形成)
:表面的な対立を越えて、背景にある経験や価値観の違いを活かしあうには?

3. 学びを促す問いとは? (ラーニング・ファシリテーション)
:「正解を教える・試す」から、「自分で問いを立てられるよう促す」に転換するには?

4. チーム力を高める問いとは? (ダイバーシティ・ファシリテーション)
:お互いの個性を理解し合い、弱みを補い合うことでチームとしての成果を上げるには?

5. 今ある問題の本質に迫る問いとは? (システム思考)
:表面に出ている現象だけを見るのではなく、複雑な問題構造を見抜き、解決するには?

6. 未来を拓く問いとは? (ソーシャルイノベーション、デザイン思考)
:実現したい未来・ビジョンから逆算して、知恵と力を持ち寄るには?

【詳細はこちら!】https://empublic.jp/questioning

◆4◆ 編集後記
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皆さんはワールドカフェに参加したことはありますか。対話を複数のラウンドに区切り、ラウンドごとに席を替え、話し合う手法です。このときのお題(テーマ)は、必ず疑問文、つまり問いになっているはずです。例えば、「あなたは自分の街がどんな街になってほしいと思いますか?そのために何をしたいと思いますか?」など。私は、いくつかのワールドカフェに参加した時には、ここが疑問文になっていることを、あまり意識していませんでした。6年前に初めてワールドカフェの企画運営に携わったときに、この問いをどのようなものにするかで、会の深まりが大きく違ってくることを知りました。よい問いは、参加する人たちが持っているアイデアや経験をしっかりと引き出し、自分で気づいたからこそ行動につなげていくのだと発見しました。

今、根津スタジオで開催する「ライフワーク研究会」というものを企画しています。かっこいい大人の生き方を持つ人は、その人なりのライフワークを持っているはず。そんな大人をゲストにおよびし、ライフワークの背後にある、その人が試行錯誤のなかで身につけてきた知見や技術を探求していく勉強会です。この会でも、ゲストの問いを共有し、みんなでその問いについて対話を深めていきます。
「いい話を聞いた」に留まらず、参加する人にアイデアや気づきが生まれ、行動につながる問いは何か、考えたいと思います。

(松井)

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株式会社エンパブリック メルマガ「根津の街から」
(第145号 2016年4月22日配信)
発行責任者=広石 拓司

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